スコットランドの大学

　 スコットランド政府の資料（GETS:Guide to Education & Training in Scotland）によれば、スコットランドの50％の若者が高等教育機関に進学している。そして高等教育機関で学ぶ学生は215,200名である（うち12,000名はオープンユニバーシティー）。

１．スコットランドの大学
　 スコットランドには、14の大学（Open Univ in Scotlandを含む）と９の高等教育機関がある。“The Times Good University Guide 1999”では、オープンユニバーシティーを除く13大学が採り上げられている。オープンユニバーシティーを含めて14大学を一覧表示すると次のようになる（注：アバディーン大学のデータは大学発行の資料とは若干異なっている）。

これらの中の４大学、つまりセントアンドリュース（Univ of St Andrews）、グラスゴー（Univ of Glasgow）、アバディーン（Univ of Aberdeen）そしてエディンバラ（Univ of Edinburgh）が伝統のある（ancient）大学といわれているわけである（'ancient'って「古くさい」っていう意味もあったな、たしか）。

２．その他の高等教育機関
　 その他の高等教育機関とは、いわゆる単科大学（College）で、スコットランド政府の資料によれば次のような９大学がある。ただしSAC：Scottish Agricultural Collegeは３カ所にあるが、これは合わせて１大学と数える（Northern Collegeも同様）。

３．その他の教育機関
　 その他の教育機関とは、名称こそCollegeと称しているが日本でいうところの専門学校である。これもスコットランド政府の資料によれば次のように47校ある。

４．スコットランドの制度
　 英国の中でもスコットランドは、他の地域（つまりイングランドとウェールズ。北アイルランドはまた特殊な立場）とは違って、独自の高等教育制度を持っているようだ。これは、イングランドの教育についてはDfEE（Dept for Education & Employment、教育雇用局とでもいうのだろうか）が責任を持つが、スコットランドでは、SOEID（Scottish Office Education & Industry Dept：スコットランド教育産業局？）が責任を持つ（責任の所在の違い）。とくに高等教育の運営資金については、イングランドとウェールズがFEFC（Further Education Funding Council）が管理するのに対して、スコットランドでは担当大臣の直接管理であった（1999年からSFEC:Scottish Further Education Councilが管理することになったようだが）。また、別の場所で述べたように、４つの伝統校では、最初の学位をMAといい、英国の他の大学（スコットランドを含めて）が使うBAではない（表現の違い）。そしてそれは、３年間で取得する「通常（ordinary）」学位と４年間で取得する「高等（honours）」学位に分けられる（教育課程の違い）。スコットランド以外の英国の大学では３年で卒業が普通のようだが（この点はちょっと不明確）、スコットランドだけは４年の課程を持っているのである。

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