1999年3月

大学時代の足跡(その2)

 ご卒業おめでとうございます。
 1996年度のこの冊子の中で「大学時代の足跡」と題して講義時間に関するデータを採り上げました(もちろん、皆さんは読んでいないでしょうが)。ここで、そのデータのいくつかを再掲します。
 ・卒業要件136単位以上取得するために34科目以上履修したことになる
 ・1科目26回の講義回数として884回以上講義を受けたことになる
 ・講義時間は1回90分なので、1日4講(6時間)に換算すると、4年間の  講義日数は221日になる
 さて、皆さんが4年間で大学に納めた学費等(入学金、教育充実費を含む)の総額は、おおよそ3,500,000円です(学部学科で多少異なりますが、試算すると、まぁ、こんなところです。そしてほとんどの場合、ご父母が負担したと思いますが)。これを先ほどのデータとの関連で考えますと、講義日数1日当たりの学費等は15,838円です。1科目当たりでは102,942円。講義1回当たり3,959円です。いずれにしても、結構な金額ですよね。見方を変えれば、自主休講(つまりサボリ)1回につき3,959円、1日につき15,836円の権利放棄になるわけです(アルバイトでこれだけ稼ぐことが大変なことは身をもって体験しているハズ)。
 もちろん、大学は、講義のみで成立するものではなく、したがって1年間の在籍にかかる費用として学費等が決まっていますから、科目数ごと講義回数ごとに学費等が請求されて納付することはありません。これを考慮して在籍年数で考えると、4年間(1,460日)の1日当たりの学費等は、わずか2,397円です。1日当たり2,400円弱で、大学生としての身分が保障され、勉強の機会が与えられ、しかも大学生活を満喫できたわけです。
 ところで皆さん、1日2,400円分の満足感をどれだけ得たでしょうか。わずか2,400円であれ、4年間で3,500,000円にもなるのです。そしてさらに、この支出の効果は将来にわたって発現します。1日2,400円の支出が将来の生活の満足感を得るための前払費用であることをも努々忘れないで下さい。
 今はただ、満足感を得た日が多かったといえる卒業生が多いことを祈るばかりです。

おくることば 1998年→1999年→2001年

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