1998年3月

ひとつの自己点検・自己評価

 最終講義。
 「・・・というわけで、マネジメント機能である計画とは選択肢の中からベストのものを選ぶことであり、選択肢の設定にあたって会計は役立ちます。この計画にそって活動を行い、チェックが行われる。これが統制ですね。この統制活動への会計のかかわりは、当初設定された目標と実績を比較するためのツールとしての役立ちにあります。目標と実績との比較を受けて、目標が達成できたか、それはどの程度かが明らかにされます。もし達成できなかったとすればそれは何故かも明らかにされます。その後、次に何をすればいいのかといった是正措置がとられることになります。ところで、計画は1年以内を対象にする短期計画と1年を超える期間を対象にする長期計画にわかれます。両者はその対象が異なる反面、別の面では関連性を持っています。短期計画は一般的には毎年の全社的な計画ですが、長期計画は特別で個別的な計画です。したがってそれぞれでとられる会計手法も異なります。おのずと短期・長期両計画で行われる統制活動も異なります。しかし、短期計画は、長期計画と離れて策定することはできませんよね。つまり、長期計画を視野に入れながら短期計画が策定されるわけです。よろしいですか?」
 ここで、真の卒業生となるための最終試験です。
 次の各問すべてを答えよ。
 問1 大学入学時の目標を述べよ(複数解答可)。
 問2 今日現在、その目標をどの程度達成したと思うか述べよ。
 問3 達成できなかった目標がある場合、その理由を述べよ。
 大学生活4年間の目標は長期計画と考えることができます。各年度の目標は短期計画です。卒業式の今日、それぞれについて改めて実績との比較検討(目標の達成度の吟味)をしてみてはいかがでしょうか。
 そして、3問とも答えた諸君、ほんとうに卒業おめでとうございます。
 「えっ、入学時に目標など無かったって? そ、そんなばかな・・・。」

おくることば 1997年→1998年→1999年

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