23.メムジー・ケルン(Memsie Cairn)

  ダフハウスを出てA98からB9031をフレイザーバラ(Fraiserburgh)目指して走る。このB9031はコスタル・トレイル(海岸線巡り)のルートだ。すでに今回で3度目。かなり起伏の激しいB道路だが(斜度17という坂もある。落ちていく感じだ)、何度通っても飽きない風景が広がっている(この途中にペナンがある)。

  さて、ちょっと遠回りをしてフレイザーバラを経由してアバディーンに向かうA90に乗り換える。フレイザーバラからわずか10分ちょっとでメムジーという集落に通じるB9032に交差する。このB9032に入って2、3分も走っただろうか、左前方に何やらいわくありげなものが見えてきた。メムジー・ケルンである。
  ここには駐車スペースはない。路上駐車してケルンに近づく。

  メムジー・ケルン(説明プレートではMemsie Round Cairnと表現されている)は、ケルンであるからして「塚」である。

  この石塚のすぐそばには民家があり洗濯物が見える。そのとなりにこんなものがあるのである。説明プレートによればBC1,700年頃のものだという。そしてここ以外にも同じようなものが2ヶ所にあったらしい(長い歴史で壊れてしまったらしい)。また、本来はこの石のどこかに、剣のような模様もあったらしいが、それも現在では失われているという。

  それにしても異様だ。不揃いの石が単に小山のように積み重ねられているだけである。一個一個の石は固められているわけではない。いつでも手に取ることができる。そうであるからして、当然、登ることは不可能。2、3歩登ると崩れ落ちてくる(一応はアタックしてみたわけだ)。
  まわりを歩いてみる。小生の歩幅で84歩。それなりに底辺部分は広い。

  こんなものをよくもまあ取っておいたものだ。何の変哲もない石の山だ(山というほどのものでもないが)。日本なら、とっくの昔に撤去されていたかもしれない。これが今でも残っているということは、スコットランドでは、この石の山の意味を、ずいぶん古くから気付いていたということだ。
  さらにいえば、こんな石、一体どこから運んできたのか。そしてどうしてこんなところに置いておいたのだろうか。

  へんてこりんな石塚に対する興味が尽きないまま次の目的地に出発した。

Aberdeen-(A90-A96-B933)[27miles]-Kinkell Church-(B933-A96-A95-B9018)[51.6miles]-Deskford Church-(B9018-A98)[19.6miles]-Duff House-(A98-B9031-A90-B9032)[31.3miles]-Memsie Cairn-(B9032-A90-A952-A950)[13.2miles]-Deer Abbey-(A950-B9106-B9029-B9170-B999)[35.1miles]-Aberdeen[Mileage:177.8miles]

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