★ ロンドン御上り紀行 ★

  我々を乗せたGNER(Great North Eastern Railway:ロンドンとスコットランドを結ぶ鉄道会社)の列車は定刻の10時30分、静かに出発した。ちょっと風はあるもの快晴の空。絶好の観光日和だ。その7時間後、どんよりとした空の下、定刻より5分遅れでアバディーン駅に到着した。

  子供たちのオクトーバーホリデーを利用して4泊5日のロンドン旅行を計画した。何といっても問題は宿泊先と利用交通機関である。
  英国にはB&B(Bed & Breakfast)という宿泊施設が無数にある。B&Bは日本でいえば民宿のイメージ。ただ民宿は夕食込みで料金が設定されているが、B&Bは夕食は別料金だ。当初B&Bに泊まろうと考えたが、B&Bは「一人当たりいくら」の料金設定が普通で、我々のファミリーではかなりの出費が予想された。マクファージン夫妻に相談すると、全国チェーンのトラベル・イン(Travel Inn)やトラベロッジ(Travelodge)のようなビジネスホテルならファミリールームもあり、料金もリーズナブルとのこと。これらのホテルは「一部屋当たり」の料金設定だ。トラベロッジはアバディーンで一泊しているのでその雰囲気もわかる。ただ英国では2歳の子供でも一人としてカウントしそれに見合うベッドが必要だ。「ママと一緒に寝るから」といって交渉しても「一人は一人だ」といって融通がきかない(蒲団とは違うのだ)。したがってトラベル・インもトラベロッジも、6名では2部屋必要になる(ファミリールームは大人2、子供2が基本)。たとえファミリールームでも2部屋では2倍の宿泊料がかかってしまう。そこでインターネットでホテル探し。するとHotel UKというサイトが見つかり、紹介されているホテルの中でファミリールームのあるホテルを探すと、6名まで一泊£85という、格安ホテルが見つかった(しかも朝食付き!)。とりあえずメールで問い合わせ。その日のうちに我々が予定している期間は空いているという返事。早速予約。あっという間に宿泊先が決定した。

  次は交通機関だ。アバディーンからロンドンまでは、飛行機、列車、バスという手段がある。もちろん料金と移動時間は反比例。クリスは列車を勧めてくれた。その理由は、飛行機ならば早いが小さい子供まで料金がかかる。他方、列車ならば5歳未満は無料。しかも1年有効のファミリーレールカード(Family Railcard、年会費£20)を買えば大人も子供も(5歳以上16歳未満)大幅な割引になるという。運賃概算額まで調べて知らせてくれた。これを利用しない手はない。まずアバディーン駅の旅行センター(日本でいうみどりの窓口)でFamily Railcardを購入。次に切符の購入と座席予約。アバディーン-ロンドン間、大人が往復で£64.80、子供は£2。安い!

  7時間という時間は、子供連れの場合は実際長い。しかし料金の安さと利便性がそれを克服する。こうしてロンドンまでの足と宿が、出発の1週間前に確定したのである。

  アバディーン-ロンドン間には日に10本程度の列車が運行している。我々が利用したのはアバディーン9時55分発の乗り換えなしの列車。スコットランドからのロンドンの玄関口はキングスクロス(King's Cross)駅(これが、10月5日に列車事故で死者30名を出したパディントン駅だったらと思うとゾッとする)。アバディーン駅もキングスクロス駅もターミナル駅で、始発駅から終着駅まで乗ることになる。アバディーンを出発した列車は、ストーンハイヴァン(Stonehaven)、モントローズ(Montrose)、アブロース(Arbroath)の順に停車してダンディー(Dundee)には11時06分着。ダンディーからルハズ(Leuchars)、カーカディー(Kirkcaldy)、インバーカイシン(Inverkeithing)を経てエディンバラ・ウェイバリー(Edinburgh・Waverly)には12時30分着。どうやらここまではディーゼルで走っているようだ。それというのも、エディンバラを過ぎると列車のスピードがずいぶん早くなるからだ(もちろんエディンバラから先は平坦な場所を走ることも要因かもしれないが)。エディンバラ-キングスクロス間は電気軌道に変わるようだ。エディンバラの次はニューカッスル(New Castle)、午後1時55分。それまで石造りの建物ばかりだったのが、この辺りから煉瓦造りに変わる。ヨーク(York)、2時51分着。ヨークを過ぎるとあとはロンドンまでノンストップ。列車は、定刻の4時51分、キングスクロス駅に到着した。

  今度は地下鉄(Underground)。キングスクロスからホルボン(Holborn)で乗り換えてランカスターゲート(Lancaster Gate)へ。大人£1.4、子供は60p。ランカスターゲート駅から5分ぐらい歩いて5時30分過ぎ、4泊するエリーゼホテル(Elysee Hotel)に到着。インターネットでの予約だったのでちょっと不安もあったが、何の問題もなくチェックイン。朝アバディーンの自宅を出たのが8時30分過ぎだったので、9時間の移動がようやく終わった瞬間でもあった。
  ファミリールームは3階30号室。部屋はダブルベッド1、シングルベッド4というゆったりスペース。TVとバストイレ、ドライヤー付き。しかも、無いと思って持参したにもかかわらず、バスタオルに小型の石鹸まで用意されていた。面白いのはタオルではなくバスタオルだったことだ。石鹸を体にこすりつけ、それをシャワーで洗い流し、最後にバスタオルで拭き取る、という入浴スタイルが容易に想像できる。全体にやや古めかしい感じはするが汚いわけではなかった。ちなみに、ランカスターゲート付近はホテル銀座でそこここにホテルがある。そんな中でランカスターゲート駅の付近案内図の中にエリーゼホテルの写真付き広告があったのには驚いた。何しろ2つしか広告がない中の1軒がエリーゼホテルなのだ。

  一夜明けて最初の朝食。メニューはシリアル、ミルク、オレンジジュース、パン(バター・ジャム各種)、コーヒー(または紅茶)。4日間とも同じメニューだった。何といっても変に調理したものがなかったので安心して美味しく食べることができた。 

  ロンドン観光第1日目。青空が広がり、暖かな日和だった。この日はつまずきからスタートした。あいにく英語で書かれたロンドンのガイドブックしかなかったので(アバディーンのWH Smithで購入したもの)、ヒロコさんにちょっと古いが日本語のガイドブックを借りてきていた。そのガイドブックによれば、我々が泊まっているホテルの近く(徒歩10分)に、ロンドン玩具模型博物館(London Toy & Model Museum)というのがあった。子供たちには楽しいかなと思ったので、まず最初にそこを訪れた。ところがその場所に行ってもそんな博物館らしきものはない。今年の2月に印刷された英語で書かれたロンドンのガイドブックに添付の地図を見ても書いてあるのに、あるはずの場所に、ない。歩道の真ん中で地図を見ていると、付近を通りかかった人が「どうしました?」と声をかけてきた。「ロンドン玩具模型博物館を探しているのですが」というと、「ああ、それなら閉館しちまったよ」。げげっ。「その先にあったんだけど。そうだなあ、子供が喜びそうな場所といえば、ここから遠いけど恐竜の展示をしているところがあるけどね。」

  というわけで、ロンドン玩具模型博物館は、つい最近閉館。気を取り直してパディントン(Paddington)から地下鉄に乗った(事故のあったパディントン駅と地下鉄の駅は違う)。地下鉄・バス乗り降り自由のゾーンチケットを購入。このゾーンチケットは区域限定のもの(Zone1-2)とすべてのゾ−ン乗り降り自由のもの(All zone)があり、しかもファミリーチケット(大人・子供とも別々にチケットを購入する)もある。ここでも5歳未満は無料。今日の予定では中心部しかまわらない予定だったので区域限定チケットを購入。大人£3、子供60p。

  ベイカーストリート(Baker Street)で下車しマダムタッソー(Madam Tussaud's)ろう人形館に入った。平日の午前中にもかかわらず、すでに行列ができていて20分待ちで入館。大人£10.50、子供£7(5歳未満無料)。約1時間見学。館内は広いので20分待ってもわりとスムーズに移動できた。それにしてもよくできている。日本人は千代の富士と吉田茂。千代の富士は写真に撮る見物客もいたが、吉田茂はさっぱり。そりゃそうだ、日本でも最早話題にも上らない人物だもの。ダイアナさんは生きている(ようにそっくり)。

  マダムタッソーを出たのが12時30分。ベイカーストリートから地下鉄に乗りピカデリーサーカス(Piccadilly Circus)下車。焼き栗の屋台が季節感を漂わせる。そして中華街へ。12年前に訪れたチュエン・チャン・クー(Chuen Cheng Ku:泉章居)という点心中心のお店で昼食。ここはワゴンに載せた点心を客席まで運んできて食べたいものだけ小分けしてくれる店。12年前に美味しく食べた記憶が蘇った。そういえば我々のとなりに20名ほどの団体がいたが、中国人と思いきや日本人だった。ツアー客らしく食事以外のドリンク類の代金を添乗員の指示でめいめいが支払っていた。一人の女性客が「2ポンド半」(£2.50)と表現していたのには笑ってしまった。2ポンド半か・・・。

  たらふくご馳走を食べた我々は、満足感にひたりながらピカデリーサーカス付近に戻り(エロス像がブラジャーをしパンツをはいていたのには大笑い。誰があんな高い所に登ったのだろう)、そのすぐ近くにあるハズのそごうへ。これもヒロコさんに借りたガイドブックに出ていた所で、どんなところか興味本位でのぞくつもりだった。が、すでにそごうはなかった。とうの昔に撤退していたのである。そこにあったことを忍ばせるものとして、角地に騎馬像が残されており、その下にあのそごうのロゴマークが寂しげに刻まれていた。ヒロコさんには申し訳ないが、『1993年に発行されたガイドブックはやっぱり情報が古いぜ』と思い、ピカデリーサーカスにあるジャパンセンター(Japan Centre)で大枚£9をはたいて一冊のガイドブックを購入。その名もRed Directory。帯には「1999年完全収録版:ロンドン滞在者のバイブル!」とある。よーし、これで最新の情報はゲットしたと、中身も吟味せず購入した(のが失敗だった)。その後、ピカデリーサーカスからオックスフォードサーカス(Oxford Circus)までウィンドーショッピングを楽しみ、地下鉄でホルボンへ。実は今回のロンドン旅行の目当ての一つ、ミュージカル「キャッツ」を見るために、明日のマチネの座席を予約しに行ったのである。劇場はニューロンドンシアター(New London Theatre)。チケット窓口でどんな座席があるか確認していると、ある客が「明日(土曜日)の予約はできますか」と係りに聞いていた。聞き耳を立てていると「マチネも夜も満員です」との声。『まずい。明日がダメなら今日しかない。今夜は7時半からか』(ちなみに日曜日は休演)。家族と相談の上、今夜見ることに決めて窓口へ。「今夜見られますでしょうか、大人二人と子供たちですが」と小生。「はい、大丈夫です」と係員。『やったぜ、今夜あの猫チャンたちに再会できる』(12年前もここで見た)と思っていると「子供の年齢は?」と係員。「下は4歳と2歳ですが」というと「5歳未満は入場できません」とつれないお言葉。これですべてが終わり。

  そのままホテルに引き返し1日目が終わった。6時30分帰館。ホテルで明日以降の予定を立てようと、買ったばかりのガイドブックであれこれ調べようとしたが、このガイドブック、サブタイトルを見ればショップ・レストラン・エンターテイメント編。しかも1999年完全収録版であるハズのRed Directoryには閉鎖されたハズのロンドン玩具模型博物館まで書いてあった。結局ヒロコさんに借りたガイドブックが最後まで役立つことになったのはいうまでもない。

  ロンドン観光第2日目。この日も暖かく太陽が燦々。
  9時10分、ランカスターゲート駅で区域限定チケットを購入し、バンク(Bank)で下車して1666年に発生したロンドン大火を記念して建てられたロンドン大火記念塔(Monument)を見ながら(不幸な出来事を記念するというのもおかしな話だ)、ロンドン橋(London Bridge)へ。みんなで「ロンドン橋落ちた」を口ずさむ。ここで疑問。「どうして『ロンドン橋落ちた』なんだろう。頑丈な橋なのに」。テームズ川の流れは結構速い。ロンドン橋から東の方向を見ると、陽の光を背にタワーブリッジが見える。

  ロンドン橋からタワーブリッジ(Tower Bridge)へ。日本人や韓国人、中国人の観光客がわんさか。タワーブリッジの内部には入らず(かつて見学したが、血塗られた歴史も子供たちには興味がない内容だ)、ベンチに座って10時のおやつを食べてバンクに戻りホルボンへ。徒歩で大英博物館(British Museum)に向かう。ここには、タワーブリッジ以上に日本人の群。どこぞの高校生が修学旅行で来ていた。内心『あんたらにわかるんかい』と思いつつ入館。悲しいかな、我々にもわからなかった。というより子供たちにはまったく興味のないがらくたに見えるらしく、早々に引き上げた。それにしても、以前訪れたときにはロゼッタストーンもミイラも無料で見られたが、現在では博物館内で有料で展示しているようだった。また2000年に向けて博物館の内外を工事しておりそれも興を削ぐことになった。

  大英博物館を出たのが12時頃だった。ヒロコさんのガイドブックを見ると、この近くにワガママというラーメン屋があるという。サッポロラーメンだという。こりゃ行かないわけにはいかない。地図を頼りに行くと、ホント博物館の近くにその店はあった。しかし開いていない。『まさかここもつぶれたのではないだろうな』と不安がよぎった(昨日の今日だし)。それにしても日曜日でもないし土曜の昼時だというのにどういうことだと思いながら、ガイドブックをもう一度見直すと、「土曜日午後1時開店」。「な、なんとわがままな!」

  というわけで地下鉄に乗りピカデリーサーカスへ。子供たちのラーメンへの思い断ち難く、中華街近くの太郎というラーメン屋に入る。日本人店員の「いらっしゃいませ」にちょっとした感動。隣りに座っていた英国人風の青年が、枝豆をつまみにスーパードライを飲み、その後刺身とみそ汁を食べていたのには驚いた。そのまわりでは、我々をはじめ観光客の日本人がラーメンを食べていた。

  昼食後、地下鉄に乗りベイカーストリートに向かった。天気も良かったためロンドン動物園に行くことにしたわけである。ロンドン動物園はリージェンツ・パーク(Regent's Park)内にあるが、歩くと7〜800mあるのでバスに乗ろうとしてバス停に向かった。そこには274番バスが動物園に行くように示されていたが、その近くのバスポールには27番(だったと思う)のバスしか停まらない。どうなっているのだろうと思っていると、ロンドン近郊から来たと思われる親子の父親が小生の近くに来て「動物園に行きたいのですが」と尋ねてきた。『おいおい、アバディーンからの御上りさんに聞いてどうする?』。「我々も行きたいんだが」と小生。「バスの番号がないですね」と彼。「確かに」と小生。仕方がない、天気もいいし歩いていこうということになり「我々は歩いていく」といって歩き出した。公園の入り口で地図を広げ方向を確かめていると、彼らもついてきており、自分の地図を示して「こっちの方向だと思う」と指差す。ちょっと行くと「London Zoo」と書かれた表示板があり、彼は「ほらね、こっちでしょ」と微笑んだ。しばらく付かず離れず歩いたが、公園内にリスがいて、子供たちは動物園どころではなく、リスに夢中になり彼らと距離があいてしまった。それでも何とか動物園の入り口にたどり着き、2時過ぎから4時半頃まで動物園で過ごした。入場料は大人£9、子供£7(例のガイドブックでは大人£8.5、子供£6。何が「1999年完全収録版」だ)。

  夕方になるとさすがに吹く風は肌寒く感じられた。動物園からの帰路、リージェンツ・パークからBTのテレコム・タワーが青空に突き刺さっているように見えた。遊び疲れた子供の体重が、ずっしりと肩にのしかかってきた。
  午後6時帰館。

  ロンドン観光第3日目。陽の光はあるものの、朝はヒンヤリとした感じだった。
  この日はAll zoneチケットを購入。というのも、ゴールダーズ・グリン(Golders Green)に行くことにしていたからだった。大人£3.6、子供は相変わらず60p。

  朝9時30分、地下鉄に乗った。ゴールダーズ・グリンはノーザン・ラインにある駅で、ノーザン・ラインでは、地下鉄はこの駅から地上に出る。わざわざそんな風景を見に行ったのではない。ゴールダーズ・グリンは、12年前に2ヶ月余り滞在したフラットがある街であった。当時はまだ大学院生だったが、今回はファミリーを伴って思い出を尋ねる再訪だ。駅前の町並みは変わってはいなかった。D&Pを頼んだ写真屋もあったし、リンディー(Rindy)というお菓子屋もあった。しかし当時はなかった日本人向けの不動産屋や焼鳥屋ができていた(当時からこの辺りは日本人とユダヤ人が多く、イニシャルをとってJJタウンと呼ばれていた)。記憶を頼りにノース・エンド・ロードをハムステッド方向に歩く、歩道一面の落ち葉を踏みながら。やがてユースホステルの看板が見えてきた。そのユースホステルの向かい側の道を入るとフラットだ。フラットはそのままだった。かなり大きなフラット(コの字型に2棟建っている)なので、最初は場所を特定できなかった。当時の記憶を思い起こし何とかその場所を探し当てた。何か熱いものがこみ上げてきた、といいたいところだが、不思議とそれほど大 きな感慨はなかった。むしろ、こんなに道路が狭かっただろうか、こんなに木々が生い茂っていただろうかという疑問のほうが大きかった。

  再び駅前に戻り、今度は13番バスに乗ってピカデリーサーカスに向かう。2階建バスに子供たちは喜んだ。この路線バスも、12年前によく利用したものだ。ピカデリーサーカスまでは約30分。

  ピカデリーサーカスから地下鉄でコベント・ガーデン(Covent Garden)に行き、大道芸などを見物。その後再びピカデリーサーカスに戻って昼食。昼食はロンドンのファミリーレストラン、ガーファンクル(GARFUNKEL'S)。ここも12年前何度か足を運んだ店だ。当時はチキン・リゾットが安くて美味しかったが、残念なことに現在のメニューにそれはなかった。
  昼食後は、ロンドンの中華街の中で一番大きいスーパーといわれるロンフン(Loon Fung)、そしてありがとうという日本食材店でちょっとした買い物をして午後4時、帰館。

  帰館後、ホテルの前に広がるハイド・パーク(Hyde Park)を散策。相変わらず子供たちはリスに栗の実をあげようと一所懸命だった。太陽が西日を残しながら傾き、緑のじゅうたんが一層輝いていた。黄色に色づいた木の葉のコントラストも見事だった。

  ロンドンで多いもの。それは観光客と広大な公園と飛行機雲。街には人と車が溢れている。隣接する公園は緑がいっぱいだ。そして青空にはいくつもの飛行機雲。

  最終日、9時にチェックアウトして地下鉄でキングスクロス駅へ。

  我々を乗せたGNER(Great North Eastern Railway:ロンドンとスコットランドを結ぶ鉄道会社)の列車は定刻の10時30分、静かに出発した。


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