Excelにおける入力と計算の基本的な仕組みを理解して、ワンランク上のExcel活用への道を歩き始めよう。 ここに説明する基本を理解すれば、今後,仮に100の疑問や難問にぶつかっても解決策を自分で見つけ出すことができるようになります。(参考1)
入力データ |
→ |
セルの表示 |
数式バーのデータ |
|
例1 | 000100 |
![]() |
100 |
100 |
例2 | 0110012731 |
110012731 | 110012731 | |
例3 | 127.000 |
127 |
127 |
|
例4 | (3) |
-3 |
-3 |
|
例5 | 9-01 | 9月1日 | 2003/9/1 | |
例6 | 10/11 | 10月11日 | 2003/10/11 | |
例7 | 11:05 | 11:05 | 11:05:00 | |
例8 | =SUM(B2:B5) | 110012955 | =SUM(B2:B5) |
これは,通常のデータ入力では便利な機能だが,「入力した通りに表示できない」場合は困ることがある。 例えば,数字のみのデータは数値として扱われ,例1や例2のように,先頭の「0」は表示されない。数字をはハイフン「-」や斜線「/」で区切ると日付データ(例5や例6)になり,コロン「:」で区切ると時間データ(例7)として扱われる。 例1や例5では製品コードや型番などとして「000100」や「9-01」を入力したい,例3では項目番号として「(3)」を,例6では分数として「10/11」を入力したい場合,これは余計な機能となる。 どのようにすればよいのだろうか。
表示できない理由はデータ入力の自動認識である。したがって,解決策は,自動認識が働かないようにする為に「データを入力する前に表示形式を指定」すればよいことが分かるであろう。 データを入力した通りに表示したいときは,次のいづれかの方法で事前に表示形式を「文字列」に指定する。
データを「文字列」として入力する方法:
入
力データ |
→ |
セ
ルの表示 |
数
式バーのデータ |
|
例1 | '000100 |
![]() |
000100 |
'000100 |
例3 | '127.000 |
127.000 |
'127.000 |
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例4 | '(3) |
(3) |
'(3) |
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例5 | '9-01 | 9-01 |
'9-01 |
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例6 | '10/11 | 10/11 |
'10/11 |
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例7 | '11:05 | 11:05 | '11:05 | |
例8 | '=SUM(B2:B5) | =SUM(B2:B5) | '=SUM(B2:B5) |
データをテキストファイル(TXTやCSVファイルなど)で入手し,Excelで開く場合も自動認識の機能が働く。 これによってCSVファイル内の「9-01」のようなデータが「日付」形式として自動認識され、「9月1日」などに変換されてしまう。 これが不都合な結果になる場合の解決のために,Excelには「テキストファイルのインポート」という,区切り文字の種類等を指定するダイアログ機能が用意されている。 これを使ってカンマ区切り(CSV)やタブ区切り(TXT)のテキストファイルを開くと,データ表の各列の「データ形式」を個別に指定した上で,データを「正しい」形式で読み込める。(→ 外部データの取り込み)
参考文献
1) 日経PC21 2003年7月号 p.28 "エクセルの「疑問・難問」一挙解決!