31.トルクホン城(Tolquhon Castle)

  我々が最初に訪れたグランピアン地方にあるお城がここトルクホン城である。それは1月の中旬のウィークエンドのことであった。

  AAのロードアトラスを見れば、アバディーンの北15マイル付近にあるピットメデン(Pitmedden)という集落にほど近いところにトルクホン城がある。
  朝9時40分、自宅発。まずはA90からB999に乗り換えてトルクホン城を目指して走る。曇り空で寒々しいながら雪はまったくない。B999を快調に走りすぎて左折すべきとことを見落としてUターン。よく見れば道路端にキャッスルトレイルの標識とトルクホン城への入り口を示す道標があった。その道標が示す小道を走る。道路の左右には1メートルほどの石垣が続く。10時12分着。自宅から17.8マイル。

  駐車場に車を停めて敷地に向かって歩く。扉が若干開いていたが人の気配はまったくない。中に入ると、ちょうど掃除をしていた女性に会い、城を見せてもらうことができた(入場料、大人£1.8、子供75p)。すでに人は住んでいない天井の抜けた城だったが、かなり広くそしてきれいな芝に感動した。内部もあちこち見て歩いたが、壁にある彫刻がすばらしい。そして何より芝の美しさに感動。今までに見たこの手の城はアッカート城だけだったが、それに比べてもひけをとらないいいお城だった。


いいお城です

  しかし曇り空だったせいか、やはりちょっと肌寒くて、40分後、今度はもっといい季節にもう一度訪れようと話し合いながらトルクホン城を後にした。


【トルクホン城再訪】

  最初の訪問から2ヶ月以上経過した3月の下旬、ターベスの墓標を訪れた後に、再びトルクホン城を訪れた。この日はとても暖かな日でのんびり見学するには最高の日であった。


何度見てもいいお城です

  1月に来た時には我々以外誰もいなかったが、この日は数組の訪問者があった。我々はゲートから中に入った(ここは入場料が必要だが、もちろん我々は無料)。
  ほぼ2ヶ月前の感動が蘇る。今回は、前回来たときに買ったガイドブックを読んでいたので、城のだいたいの様子がわかっていた。装飾が施された銃口(gunloop)、随所に施されて現存する見事な彫刻など、前回とは違った意味で感動した。

  この城の歴史は15世紀前半まで遡ることができるようだが、この城を今のような形態に整えたのが、第7代当主、ウィリアム・フォーブスである。それは16世紀後半(1584-1589)のことであった。


城のゲートハウス(入り口)にあるフォーブスの彫刻。
これと同じものが、彼のお墓(ターベス墓標)にあった。

プレストンタワー(Preston's Tower)と呼ばれる建物跡

城の中庭(Inner Court)に面した壁

きれいに残っているメインハウス。


城の内側2階から見た、入場ゲートと売店

  今回も30〜40分見て回った。完全な形で残っているお城も素敵だが、ストーンサークルや廃墟と化した教会やお城を見て回っていた我々は、往時を忍ばせるこういったお城の方が興味が尽きないもので、今回もまた、今度は弁当を持ってまた来ようと話し合いながらトルクホン城を出て帰路についた。

[2回目のルート]
Aberdeen-(A90-B999)[18miles]-Tarves Medieval Tomb-(B999)[2.3miles]-Tolquhon Castle-(B999-A90)[20.3miles]-Aberdeen[Mileage:40.6miles]

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