通信添削講座と教科書


【海外子女教育振興財団の通信添削講座】

  小学校に通う子供達に、アバディーンでどのような学校教育をすべきかは大いに悩んだことであった。日本の義務教育の管轄外の地域に住むとはいえ、1年後にはまた日本に戻るわけだし、まるっきりアバディーンの学校教育だけに任せるというのも不安であった。子供の教育については、親それぞれが、それぞれの価値観を持って実践しているわけだから小生の価値観が一般的だとは思わない。しかし、いくら「郷に入りては郷に従え」とはいうものの最低限の日本語教育は継続させたいと思う親が多いことと思う。とくに滞在期間がたった1年しかない我々にはなおさらであった。

  そこで、我々が選択した方法は、(財)海外子女教育振興財団(以下、財団)の通信添削講座を受講させるということであった。

  この財団は文部省の補助を受けて、おもに海外に住む日本人(小学生・中学生)に教科書に準じた内容の通信講座と添削を行っている組織である(もっと多様なサービスを提供しているが)。日本を離れる前、問い合わせをして資料を入手した。

1.講座の開始
  講座の開始はいつからでもできる。しかし受講は基本的に1年単位である。

2.受講料
  受講料は一人月3,000円で年額36,000円。原則的に年額一括払いである。

3.申し込み
  はじめはアバディーンに来る前に申し込みをしようとした。しかし財団に問い合わせると、アバディーンでの住所が決まってから申し込んでほしいとのことだった。
  担当の方がいうには、日本で申し込んでも、現地に到着後、住所を財団に伝えるのを忘れて教材をなかなか送れないケースが多いという。そこで、現地到着後定住先(つまり教材送付先)が確定した後、申し込めば確実である、というのがその理由であった。
  我々も事前に入手した申込書をアバディーンに持参し、定住先が決まってから申し込みをした。受講料は指定の銀行口座から引き落としされるので、通帳や印鑑も持参した。
  申し込みから2週間ほどして受付通知書が届いた。それと同時に、引き落とし金額と月日を記載した通知書も届いた。

4.最初の教材
  小生の子供達は1999年8月から2000年の7月までの1年間の受講期間で申し込んだ。
  最初の教材は、8月下旬、8、9月分がまとめて届いた。
  教材の内容は、「れいんぼう」という学習教材(問題が印刷されたワークブックで20枚程度)、そのガイド(ワークブックの答えと考え方が書いてある。父母向け)、添削問題「はなまる通信」、「地球新聞」というこの講座を受けている児童向け新聞、そして2ヶ月に一度のカセットテープである。

5.通信添削
  添削問題は、1年の長男は国語と算数、3年の長女は国語、算数、理科、社会。
  原則的には(理想的には?)、まず教科書を読み、カセットを聞き、「れいんぼう」の問題を解いてから添削問題をやる、ということだったが、そして当初はその通りやっていたが、当地の学校に通い始めるとそんな時間もなく、教科書を見ながら添削問題をやるという合理的(?)な方法になった。

6.添削問題の送付と添削
  添削問題は解答後、同封の封筒で財団宛送付する(送料はもちろん自己負担)。送付の期限はない。いつでもできる。
  送付後3週間程度で添削されたものが返送される。その添削は非常に丁寧で工夫されている。毎度感心するほどだ。問題に関連するちょっとした絵が貼り付けてあったり、応用問題が貼り付けてあったり・・・。コメントも丁寧で親の方が『なるほどそうか』と思ってしまうことが多い。とはいえ、肝心の子供は、正解していたかどうかだけが興味の対象のようだが。

7.カセットテープ
  カセットテープの内容は国語だけである。教科書と同じ物語を声優が吹き込んでいる。聞くだけでも面白い(我が家では寝る前に聞いている)。また季節ごとの歌も入っており飽きさせない。これは1本に2ヶ月分(片面1ヶ月分)が収録されている。


【教科書】

  小学校の先生からは、教科書は領事館を通して入手して下さいとはいわれていたが、ちょっとだけ心配だった。
  我々がアバディーンに来たのは8月だから、まだ教科書の下巻は配付されてはいなかった。そこで、近所の人から1年前の教科書の下巻をもらって持参することにした。通信添削はこの教科書とつき合わせながら行った。

  しかし、教科書についてはまったく心配いらないことが当地に来てわかった。
  海外に出れば、当然、在留届を一番近い領事館に提出する。その在留届には全員の生年月日も記入するので、日本の何年生にあたるか、領事館の方はわかる。
  在留届を提出後、まずその年度の下巻の教科書を必要とするかどうかという問い合わせの電話があった。我々は持参していたのでこれはもらわなかった。そして3月下旬、今度は新年度の上巻の教科書について電話があった。これは持参していなかったので必要であるむね伝えると、1週間ぐらいで教科書を送付してくれた。送料のみ負担(支払いは同額の切手でも小切手でも可)。
  4月から2年生になる長男には、国語(光村図書)、書写(光村図書)、算数(東京書籍)、生活(東京書籍)、音楽(音楽芸術社)、図画工作(日本文教出版)。4年生になる長女には、国語(光村図書)、書写(光村図書)、社会(東京書籍)、地図(帝国書院)、算数(東京書籍)、理科(大日本図書)、音楽(音楽芸術社)、図画工作(日本文教出版)の教科書が届いた。

  驚いたことは、我々から申し出なくても、担当の方が電話で問い合わせしてくれたことだ。こちらから問い合わせなければならないと思っていたので、『ご高配に感謝します』といったところだ。


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