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 7月も終わろうとしている。昨年の今頃は、最後の帰国準備で忙しかったことを思い出す。
 『あーあ、もう1年が過ぎたんだなあ』
 最近、アバディーンから持参した品々を見ながら最初に思いつく言葉である。

 ところで、アバディーン滞在中、小生のホームページを見て下さった何人かからメールをいただいたことがあった。まったく見ず知らずながら、メールを通して同じ話題で盛り上がったりもした。そういった方々のほとんどは、同じくスコットランドに住んでいたり、日本からスコットランドに行く予定があるという方々であり、アバディーンに住んでいる、あるいは住んでいたという方々ではなかった。
 小生たちがアバディーンで知り合った日本語を話すことができる人々は、ヒロコさん、サムちゃん夫妻、そしてサムちゃんを通して知り合った下田尾さんファミリーだけであった。もっともアバディーンに日本人がそんなに多く住んでるなどとは思わなかったが・・・。

 帰国後、日本で公開したホームページを見て数名からメールをいただいた。その中には、アバディーン滞在中にいただいたメールと同じように、スコットランドに行くのだが何かアドバイスを、というものもあった。
 ちょっと驚かされたメールは、ドラム城のマネージャーをしているアレックゴードン(Alec Gordon)氏からのものであった。彼はホリディで来日し、日本の知り合いから小生のホームページの紹介を受けたとのことだった。日本語で書かれたホームページを読めるハズはなく、たぶんその知り合いから、ドラム城について書かれた内容をトランスレーションしてもらったに違いなかった。ドキッとしたことは、彼こそは、小生がNTSの申し込みをした時、親切にも申込書に必要事項を記入してくれた、その彼だったということである。
 そのメールを読んだ後、改めて自分が作成したドラム城のホームページを読んだ。
 『!』
 そこには、NTSの申込書作成に関して、次のようにしたためられていた。
「ところが、手続きをして気付いたことなのだが、この割引を受けられるのはダイレクト・デビット(Direct Debit:口座振替)を利用して会費を支払う場合に限られていた。現金やカードの支払いでは割引を受けられないという。小生は、幸いにして銀行のカードを持参していたのでそれを示してダイレクト・デビットで手続き。」
 ここまではいい。問題は次の点。
「係りの方は非常に親切丁寧(でも乱筆)。」
 『知り合いの方はゴードン氏に、(でも乱筆)の部分も訳してあげたのだろうか・・・。』

 もっとも驚いたのは、同じ時期に、アバディーンに滞在していたというメールを受け取った時であった。
 現在までに二人の方がメールをくれた。
 お一人は、ナント奇遇なことに、北海道在住の方である。99年6月から10ヶ月間、Victoria Roadにある海洋研究所に在外研究員として滞在していた北海道大学の藤森康澄先生である。藤森先生は、小生のホームページを見て下さり、ご自身もアバディーン関連のホームページを公開していると連絡してくれた。99年6月から10ヶ月間ということは、8ヶ月間、アバディーンで同じ空気を吸っていたことになる。しかも、藤森先生もまた、渡蘇前にヒロコさんとコンタクトを取っていたという。思い返してみれば、アバディーン滞在中、ヒロコさんから「北大の先生もアバディーンに来てるよ」といわれたことがあったが、それっきりになったままであった。それが藤森先生であったわけである。
 二人目も奇遇という他はない。名古屋で看護婦さんをしている方である。彼女は、1999年6月から2000年4月までアバディーンに滞在し、ある施設でボランティア活動をしていたという。しかも彼女の友人は、野幌に在住し(ナント、ローカルな話題。ちなみに野幌は小生が住む地区と隣り合わせの街)、2000年9月までアバディーンに滞在していたという。滞在期間がばっちり重なっている。
 彼女とは、現在まで何度かメールのやりとりをしている(ちょっと仕事がらみ)。彼女が住んでいたのは、Bridge of Donとはcity centreを挟んでちょうど反対側のBieldsideだった。方向としては、サムちゃんファミリーが住んでいるDeesideに近い。彼女がボランティアをしていた施設に興味を持ち、住んでいる方向も同じだという理由で、その施設をご存じかどうかサムちゃんにメールを送った(まったく仕事がらみ)。
 折り返し届いたサムちゃんからのメールを見てさらに驚きは強くなった。
 サムちゃんによれば、サムちゃんの自宅からは、彼女がボランティアをしていた施設まで歩いて10分程度という。そして、つい数日前にそこを訪れたという。
 彼女がボランティアをしていた施設には、日本人ボランティアが断続的に滞在しているようで、サムちゃんによれば、現在でも数名の日本人ボランティアがおり、そのうちの一人とはよく会っているとのことであった。

 まったくもって、アバディーンとのつながりは尽きないものである。[27/7/2001]

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