最新の授業
授業内容
04/10
モーラと音節(1)
- モーラ:最も小さな韻律単位。1文字1モーラ。
- 自立モーラ
- 特殊モーラ
- 音節:色々な言語で重要な韻律単位。自立モーラと特殊モーラをまとめて1と数える。
- 聞こえ度の山の数=音節数という関係が多くの場合に成り立つ。
- 交換エラーのパターン
04/17
モーラと音節(2)
- 混成の作られ方
- AB+XY→AYという語形成
- AYの長さ=XYのモーラ数
- 吃音とモーラ
- 日本語では初頭のモーラを繰り返すことが多い。
- 英語では初頭の子音を繰り返すことが多い。
- 音節構造の言語間比較:日本語はモーラ中心,英語はライム中心。
- (外来語)略語形成の条件
- 最低2モーラ必要である。(例:ヘリコプター→ヘリ,*ヘ)
- 最低2音節必要である。(例:ダイヤモンド→ダイヤ,*ダイ)
04/24
アクセント
- 音声的実現による分類(ピッチアクセント,ストレスアクセント)
- 弁別特徴による分類(アクセント,トーン)
- トーンの分類(音節トーン,単語トーン)
- アクセントの機能
05/08
日本語のアクセント(1)
- 日本語アクセントの特徴:ピッチアクセントで位置が弁別的。
- ピッチパターンの特徴
- 最初の2モーラの高低が異なる。
- 一度「高」から「低」になったら,二度とあがらない。
- そのため,単語にアクセントの有無,位置を記載しておけば,自動的にピッチパターン(各モーラの高低)は出てくる。
- ただし,必ずしも全ての単語について,そのアクセントの有無,位置を覚える必要はない。(少なくとも無意味語は覚えているはずがない)
- 外来語アクセント規則:後ろから3モーラ目を含む音節。
- 外来語の平板化条件
- 全体で4モーラである。
- 最後が軽音節の連続である。
- ただし,語末母音が/u/(語源的には挿入母音が多い)だと平板型になりにくい。
05/15
日本語のアクセント(2)
- 複合語アクセント:後部要素が複合語全体のアクセントパターンを決める。
- 後部要素が平板,または語末アクセントのとき
- 長い(3モーラ以上)→後ろから3モーラ目を含む音節(語境界の直後の音節も来やすい)
- 短い(2モーラ以下)→語境界の直前の音節
- 後部要素が語頭,語中アクセントのとき→後部要素のアクセントを保持する
- 動詞,形容詞のアクセント
- 有無のみの対立する。
- 境界に隣接した音節に置かれやすい。
- まとめ
- 次のところにアクセントは置かれやすい
- 後ろから3モーラ目を含む音節
- 語の境界に隣接した音節
- これは単純語の名詞についても言える。すると,言語を獲得するときに本当に覚えるべき情報は実は思っている以上に少ないかもしれない。
05/22
リズム
- リズムとは?
- 日本語のリズム(機関銃)と英語のリズム(緩急)
- リズムの単位:音節リズム(含モーラリズム)と強勢リズム
- 日本語のフット
- 韻文におけるフット(4拍の繰り返し)
- 数字の発音
- 曜日の発音
- 惑星の発音
- アクセントの分離(単語レベルでのフット)
05/29
イントネーション
- アクセントとイントネーションの異同:単位,機能
- 句末のイントネーションを作る要素:上昇・下降/速い・遅い
- 句頭の上昇:単語のはじめに見られる上昇。
- アクセント句:句頭の上昇が起こる領域。この領域の中には最大一つのアクセントが含まれる。だからアクセント句。
- アクセント句の音韻条件:左から見ていって,アクセントを含む単語に後続する助詞までが一つのアクセント句になる。
起伏+起伏:(やまVもりの)(きょVうだい)
起伏+平板:(やまVもりの)(こども0)
平板+起伏:(やまもと0のきょVうだい)
平板+平板:(やまもと0のこども0)
06/05
- アクセント句の統語条件:左から見ていって,統語構造の新しい始まりではアクセント句も新しく始まる。
例:「熊本のおばさんに怒られた」vs.「熊本でおばさんに怒られた」
- アクセント句のリズム条件:1つのアクセント句に単語は3つまでしか含まれない。
- 自然下降:平板型の語でも実際のピッチはなだらかに下降している。
- ダウンステップ:アクセントに後続する語に見られるピッチの減衰現象。
- ダウンステップも統語構造やリズムの影響を受ける。
- フォーカス:話し手が強調しているところ。
- プロミネンス:聞き手が強調と思っているところ。
- プロミネンスの実現方法:ピッチ,スピード,ポーズ,声の大きさ,発声
- フォーカスがおかれた部分はピッチが高くなり,後続する部分のピッチが低くなることが多い。
- 感情が高ぶるとピッチの幅が大きくなりがち。
06/12
音韻論