授業ノート
授業アンケートのお願い
- メールの件名:◎麻
- 提出先:
- 締切:1月20日(日)午前9時(ちょっと延ばしました)
- メール本文の初めに番号と名前を書いて下さい。
- アンケートの内容は氏名を伏せた形で公開される可能性があることをご了解ください。
- この1年間の自分の取り組みについて振り返ってください。
- この1年間の授業について感想を述べてください。
- 来年もこの授業を受けるならどんなことに気をつける,心がけるか書いてください。
- 来年この授業を受ける人にアドバイスを送ってください。
- 松浦へ愛憎メッセージをください。
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モーラと音節
- モーラ:最も小さな韻律単位。1文字1モーラ。
- 自立モーラ
- 特殊モーラ
- 音節:色々な言語で重要な韻律単位。自立モーラと特殊モーラをまとめて1と数える。
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モーラと音節(2)
- 言い間違いとモーラ,音節
- 交換エラーのパターン
- 交換の単位が音節かモーラかが曖昧な例:
- 交換の単位がモーラである例:
- 交換の単位が音節である例:<ほとんどない>
- 混成エラーの作り方
- AB+XY→AYという語形成
- AYの長さ=XYのモーラ数
- 吃音とモーラ
- 日本語では初頭のモーラを繰り返すことが多い。
- 英語では初頭の子音を繰り返すことが多い。
- 音節構造の言語間比較
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アクセント(1)
- アクセントの種類
- ピッチアクセントとストレスアクセント
- アクセントとトーン
- 音節トーンと単語トーン
- アクセントの機能
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- 日本語アクセントの特徴
- 最初の2モーラの高低が異なる。
- 一度「高」から「低」になったら,二度とあがらない。
- そのため,単語にアクセントの有無,位置を記載しておけば,自動的にピッチパターン(各モーラの高低)は出てくる。
- ただし,必ずしも全ての単語について,そのアクセントの有無,位置を覚える必要はない。(少なくとも無意味語は覚えているはずがない)
- 外来語アクセント規則:後ろから3モーラ目を含む音節。
- 外来語の平板化条件
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- 複合語アクセント:後部要素が複合語全体のアクセントパターンを決める。
- 後部要素が平板式のとき
- 長い(3モーラ以上)→後ろから3モーラ目を含む音節
- 短い(2モーラ以下)→語境界
- 後部要素が起伏式のとき→後部要素のアクセントを保持(尾高を除く)
- このほかのパターンもあるので注意(特に後部要素が短いとき)
- 動詞,形容詞のアクセント
- 有無のみの対立
- 境界に下がり目がきやすい。
- まとめ
- 次のところにアクセントは置かれやすい
- 後ろから3モーラ目
- 語の境界
- これは単純語の名詞についても言える。すると,言語を獲得するときに本当に覚えるべき情報は実は思っている以上に少ないかもしれない。
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リズム
- リズムとは?
- 日本語のリズム(機関銃)と英語のリズム(緩急)
- リズムの単位:音節リズム(含モーラリズム)と強勢リズム
- 日本語のフット
- 韻文におけるフット(4拍の繰り返し)
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- 数字の発音
- 曜日の発音
- 惑星の発音
- アクセントの分離(単語レベルでのフット)
イントネーション(1)
- アクセントとイントネーションの異同:単位,機能
- 句末のイントネーションを作る要素:上昇・下降/速い・遅い
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イントネーション(2)
- 句頭の上昇:単語のはじめに見られる上昇。
- アクセント句:句頭の上昇が起こる領域。この領域の中には最大一つのアクセントが含まれる。だからアクセント句。
- アクセント句の作り方1(音韻条件):左から見ていって,アクセントを含む単語に後続する助詞までが一つのアクセント句になる。(他の条件はまた次回)
起伏+起伏:(ゴ'ジラの)(たま'ご)
起伏+平板:(ゴ'ジラの)(こども)
平板+起伏:(クジラのたま'ご)
平板+平板:(クジラのこども)
- アクセント句の作り方2(統語条件):統語構造上の新しいまとまりがあったら,そこから新しいアクセント句をはじめる。
(1)
→(くまもとのおばさんにあった)
(2)
→(くまもとで)(おばさんにあった)
- アクセント句の作り方3(リズム条件):1,2の条件に基づいてアクセント句を作ったうえで,4つの要素で一つのアクセント句になるときは2+2に切る。
→(せんげつ)(くまもとのおばさんにもらったみかん)(条件2)
→(せんげつ)(くまもとのおばさんに)(もらったみかん)(条件3)
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イントネーション(3)
- 自然下降:平板型の語でも実際のピッチはなだらかに下降している。
- アクセントの弱化(ダウンステップ):アクセントが2つあるとき,後ろのアクセントは前のアクセントよりも低く実現する。
- イントネーション句:ダウンステップの領域
- フォーカス:話し手が強調している部分(発話)
- プロミネンス:聞き手が強調されていると感じる部分(聴覚)
- プロミネンスの実現
- ピッチの上昇(と後続部の大幅な減衰)
- 速度
- ポーズ(前後や語中(ひ・み・つ))
- 声の大きさ
- 発声(声質)
- フォーカスとピッチ(WH疑問文とその答え)
- 感情とイントネーション:感情が高ぶるとピッチの幅が大きくなるなど
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音の物理と心理
- 音響音声学:音の物理的性質を探求する分野
- 音:言ってしまえはただの空気の波
- 音の3要素
- 基本周波数:音波の周期が1秒間に繰り返される回数(単位はHz(ヘルツ))
- 聴覚音声学:音の知覚的性質を探求する分野
- 子音の知覚
- paとbaの中間段階の音の判断:ほとんど割れることなく一貫してpa/baのどちらかに偏る。
- つまり,paとbaの間にははっきりとした境界線が存在する。
- 子音はカテゴリー知覚されている。
- 母音の知覚
- iとeとaの中間段階の音の判断:iとeの中間ならばiにするかeにするかで判断が分かれる。
- つまり,iとeとaの間にははっきりとした境界線が存在しない。
- 母音は連続的知覚される。
- マガーク効果
- パターン1:音声[ba],映像[ba]→知覚[ba]
- パターン2:音声[ga],映像[ga]→知覚[ga]
- パターン3:音声[ba],映像[ga]→知覚[da]
- 音声の知覚は視覚に影響を受ける(マガーク効果)。
- 日本語話者にはあまり効かないという話も…
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見て学ぶ音声学(1)
- 母音の音響特徴:F1とF2
- F1:舌の最高部が低いと高い数値になる。
- F2:舌の最高部が後ろになると低い数値になる。
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見て学ぶ音声学(2)
- p, t, kの違い
- [p]:低いF2,F3
- [t]:1600-1800HzぐらいのF2
- [k]:高いF2。F2とF3の始まりが同じくらい
- 摩擦音,破擦音のスペクトログラム
- 持続時間:摩擦>破擦>破裂
- 調音位置の違い:どの周波数域が強い(濃い)か。
- 発声と波形
- 鼻音:低周波(300Hz前後)に強い振幅が見られる。
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見て学ぶ音声学(3)
- 鼻音の調音位置:破裂音と同様,フォルマント遷移に違いが現れる。
- 鼻母音:パワーが全体的に弱くなる。
- わたり音(接近音):フォルマント遷移の長さ。母音連続>わたり音+母音>破裂音+母音
- はじき音(ラ行):短い閉鎖。[d]の閉鎖を切っていくとラ行になる。
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見て学ぶ音声学(4)
- 時間制御の諸相
- 母音:a>e,o>i,u
- 子音:有声子音間>片側が有声子音>無声子音間