私とカーペンターズ
2024.12.9 金子大輔
この記事は「みんなの北星 Advent Calendar 2024」9日目の記事です。Advent Calendarには毎年参加していて、昨年は「君もスティックを探してみないか」一昨年は「自分のルーツを探してみよう」を書いていますので、こちらも良ければご覧ください。今年は何を書こうかな、とかなり迷っていたんですが、今度の演奏会で、カーペンターズのメドレーを演奏することになったので、今回は、私とカーペンターズをテーマにつらつらと書いていこうと思います。昨年に引き続き音楽ネタです。
私がカーペンターズと出会ったのは高校生の頃です。確か高校3年生(1992年)の文化祭の時だったと思いますが、吹奏楽部で「カーペンターズ・フォーエバー」という曲を演奏することになりました。高校3年生にもなってまだ部活に参加していたの?と驚く方もいるかもしれませんね。多くの高校吹奏楽部では、夏のコンクール(早いところは2年生最後の演奏会)で先輩は引退しているものなんですが、私をはじめ何人かの高3生は、夏のコンクールが終わっても普通に部活に顔を出していて、10月の文化祭にも出演していました。ちなみに私はセンター試験が終わった頃でもなんだかんだと部活に顔を出していましたが・・・
この「カーペンターズ・フォーエバー」ですが、真島俊夫が編曲した吹奏楽曲で、ニュー・サウンズ・イン・ブラス第18集(1990年)に収録されています。収録曲は、Sing(シング)、We've Only Just Begun(愛のプレリュード)、Top of the World(トップ・オブ・ザ・ワールド)、(They Long to Be) Close to You(遥かなる影)、Superstar(スーパースター)、For All We Know(ふたりの誓い)の計6曲です。演奏はYouTubeなどで検索すればいくらでも出てきますのでぜひご覧ください。有名なところだと淀工の爆速カーペンターズとかがありますね。もちろんニューサウンズ版(指揮・岩井直溥、演奏・東京佼成ウインドオーケストラ)は、ダビングしたテープがすり切れるほど聞きましたので、私の中では(結構今でも)それが一番の演奏になっています。
カーペンターズ・フォーエバーを演奏することになって、同じクラスで吹奏楽部だったSさんから受け取ったのが、カーペンターズのCD(テープだったかも)でした。原曲が良いから聞いてみなよと言われて聞いてみたのですが、すぐにカレンの可憐な歌声に(これが言いたかっただけ笑)夢中になってしまいました。当時私は永井真理子に夢中だったのですが、洋楽はThe Beatlesとサイモン&ガーファンクルくらいしか聞いたことがありませんでした。借りたのは多分ベスト盤だったと思います。それからカーペンターズも聞くようになりました。とはいえ、アルバムを購入したりすることもなく、レンタルCD屋(若い子は知らないと思うけど当時はこういう店があったんですよね)でアルバムを借りたりすることもありませんでしたが。
次にカーペンターズ・フォーエバーを演奏したのは大学3年生の頃(1995年)でした。大学の吹奏楽団(名古屋大学吹奏楽団)で演奏したのですね。4月に行われた新入生歓迎目的の「春の演奏会」と、大学祭のOpening Celomony(豊田講堂前に設置された特設ステージ)で演奏しています。ただ、この頃のこの曲に対する記憶はあまりありません。なんのパートを演奏したかも覚えていません(演奏パートは高校の時も覚えてませんが)。でも折に触れてカーペンターズのあのカセットは聞いていたように思います。その後、この曲を演奏する機会はほとんどありませんでしたが、四半世紀近くが経過した2019年に、札幌ユース吹奏楽団で演奏することになりました。第40回市民バンドフェスティバル in Sapporo、会場は札幌文化芸術劇場hitaruでした。この時はドラムを叩いていたと思います。
ちなみに、カーペンターズの曲は2012年の札幌ユース吹奏楽団第34回定期演奏会で、I Need to be in Love(青春の輝き)を演奏しています。こちらは、星出尚志編曲のもので、Gold Popの第2集に収録されています。この曲は私がカーペンターズの中でかなり好きな曲の1つで、とくにサビの歌詞「I know I ask perfection of a quite imperfect world」のところのフレーズにぐーっときますね。ぜひ一度聞いてみてほしいです。
さて、今度の演奏会(12月22日に行われる、ホワイトクリスマスコンサート)で演奏するのは「カーペンターズ・ナウ」という吹奏楽曲です。この曲は真島俊夫が1974年に編曲し、さらに真島と同じ山形県鶴岡市出身の高橋健太が2024年に再譜、再編曲したものになります。高橋の紹介文中には、この曲はカーペンターズ・フォーエバーの前身だ、と書かれていますね 。未出版のため、演奏されることはあまりないようですが、今回札幌ユース吹奏楽団で演奏できることになり、非常に興奮しています。
カーペンターズ・ナウに入っているのは以下の5曲です。Sing(シング)、A Song for You(ア・ソング・フォー・ユー)、Goodbye to Love(愛にさよならを)、Superstar(スーパースター)、Yesterday Once More(イエスタデイ・ワンス・モア)。SingとSuperstarは「フォーエバー」にも入っている曲ですね。個人的にはGoodbye to Loveの原曲にあるギターソロのところの派手な部分があると嬉しかったんですが、まあギターはカレンじゃないのでこの部分が無いのは仕方ないのかもしれません。「フォーエバー」には入っていなかった、Yesterdaly Once Moreが入っているのはポイントが高いです。しかしI Need to be in Loveが入っていないのは残念だなぁ・・・と思いました。
今回もドラムを演奏します。しかし何が難しいかと言えば、原曲の雰囲気を壊さないで、なおかつ吹奏楽曲になるようにドラムを叩くことです。「フォーエバー」の時はいろいろな人が叩いた演奏がありましたが、お手本になるような演奏はもちろんありません。さて、ここは腕の見せ所、なんでしょうね。カレンはドラムプレイヤーでもあります。そんなカレンのドラミングにもリスペクトをしながら、自分なりにカーペンターズ・ナウを演奏してみたいな、と思っています。ちなみに今回見つけたカレンのドラミングが楽しめる映像はこちらです。Carpenters at the BBC - 1971 これは1971年にBBCで始めて行ったコンサートのようですね。