運動会 Sport's Day

  6月7日(水)、P1からP3までは午前中(9時30分から11時)、P4からP7までは午後(1時30分から3時)に分かれて、グラッシュバーン・プライマリー・スクールの運動会が開催された。我が家の子供達は、P3とP5に在籍しているので、この日は、午前・午後と学校に出向いて声援した。

  運動会とはいえ、日本の、そして札幌の運動会を想像してもらっては大いに困るわけで、端的に表現すれば、それは児童がみんなで運動をする日であるとはいえ、その姿を親が「参観する」といった感じ。

  日本との違いを「強調」しながら当日の様子を紹介すると次のようになる。

1.運動会の日
  日本とは違って、平日、しかも授業時間内に実施する。午前中で終わった低学年は午後から平常授業、午後から始まる高学年は午前中は平常授業のようであった。平日の実施なので翌日も平常授業である。

2.運動会の練習
  運動会に備えて、1度練習をしたらしい。

3.服装
  下は短パンであったが上は制服のスウェットだった(もちろん、暑くなれば半袖になったが)。

4.競技
  午前の部も午後の部も競技時間は90分である。そして面白いことに、P1からP7まで種目は同じであった。つまり、最初は障害物競走、次に徒競走、最後に道具(フラフープ、縄跳び、ボール、麻袋)を使った競技である。基本的にスタート地点からゴールまで走る、という意味ではどれも同じ。
  午前と午後で違うのは午前の部(低学年)の距離が短いということ、そして午後の部(高学年)では徒競走ファイナル(各学年の上位6名で行う決勝)があったことであった。
  いずれの競技も直線を利用したものだけで非常にわかりやすい。しかもその校庭は芝なので万一転んでも大丈夫。
  マスゲームもなければ、「YOSAKOI」を踊ることもない。
  さらに、紅白に分かれて勝敗を競うこともない。

5.プログラム
  競技がわずか3種類なので、当然、プログラムはない。
  場内アナウンスなどもなく、静かに淡々と競技は進行する。もちろん運動会らしい音楽が流れることもない(何しろ、同じ時間勉強している学年もあるのだから)。

6.セレモニー
  開会式、閉会式などのセレモニーはない。校長は校庭に姿を見せていたが、校庭内を歩き回り、父母や児童に話しかけているだけであった。小生の所にも来たが、「今日は天気が良くてよかった」、それだけである。いつの間にか競技が始まり、終わりも「流れ解散」であった。


中央に見えるサングラスの男がミスター・カーマロン、そう、校長です。

7.裏方
  競技を仕切るのは、体育担当の教員ただ一人だけ。道具の片づけはP7の児童が手伝い、ゴールテープ付近には、若干名のお母さんが手伝いをしていたが、体育担当以外の先生は、クラスの児童とともに児童席にいるだけであった。

8.スタートとゴール
  スタートは体育担当教員のホイッスルで始まる。ゴールに入った児童は、1位から3位まで順位が付けられ、胸に「1」「2」「3」と書かれたシールを貼ってもらうだけであった。
  競技はクラスごと男女別のようであったが、極端に人数が多い場合(20名以上)や7〜8名の場合もあって、なんだかよくわからない編成だった。

9.ゴールの位置
  日本なら「50m走」「100m走」と学年ごとに決まっているが、ここでは、「長い距離」か「短い距離」のいずれかである。つまり、体育担当教員の判断で、ゴールテープを持つ人に「もっと前に来て」とか「もっと下がって」と合図して距離を決めるのであった(何とアバウトな!)。低学年は長くても50m程度、高学年は80m程度であった。

10.父母席
  校庭はいわゆる「地割り」されていない。どこで見ても構わない。しかし、暗黙の了解なのか、児童が座っている反対側に、一列に並んで観戦するのであった。
  ちなみに、朝早くから「席取り」をすることはない。我々は午前も午後も開始5分前に校庭に到着したが、それでも早いくらいで最前列で観戦することができた(といっても我々の後ろには誰もいなかったが)。


開始5分前です。

終了10分前です。

11.父母の参加
  日本と同じように父母が参加する競技があった。それは午前の部は徒競走、午後の部は道具を使った競走であった。児童の競技が終わったあとに、お母さんの部、お父さんの部に分かれて健脚を競った。仕事の途中で駆け付けたようなお父さんがネクタイ姿で参加して、思いっきり転んだにもかかわらず、嫌な顔せず笑顔で走っていたのには、思わず大笑い。運動不足の小生は「次回参加しよう」ということで今回の参加は見送った。

12.撮影
  日本と同じようにカムコーダー(ハンディビデオ)を使って撮影している父母(祖父母)が数名いた。そのほとんどがSONYのロゴ入りのカムコーダーだった。

  さて我が家の子供の成績は、長男は、障害物が1位、徒競走が3位、道具を使った競争が2位だった。長女は、障害物が1位、徒競走が3位、道具を使った競争が3位だった。見ていると、どうも当地の子供達はそんなに勝敗にこだわっていないように見えた。そんな中で、日本で鍛えた我が家の子供達が上位に入ったのは当たり前といえば当たり前のように思えた。何より順位付けも適当にやっているように見えて、『ウチの子供達がそんなにいい成績だったかな』と思えるほどだった。それだけゴール付近は混戦だったということでもある。
  運動会が終わって帰宅した子供達に感想を聞くと「あまり楽しくなかった」(長男)、「楽しかった」(長女)と意見が分かれた。それでも子供達はそこそこに満足しているようで、「がんばったから何か買って」というのが、次に出た言葉であった(世の中そんなに甘くないよ)。


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