大連生活あんなこと、こんなこと

1.銀行の口座開設
 銀行の口座開設は学生の力を借りた方がいい。というのも、言葉の問題もさることながら、窓口では並びもせずに順番(?)を待つことになるのだから、ずうずうしく割り込むのはなかなか勇気がいる。
 小生は、大外正門横の中国建設銀行に口座を開設した。
 口座開設のためには、まず、赤印刷の「存」と書かれた用紙に名前、パスポート番号、住所、電話番号、入金金額を書いて、パスポートと現金と一緒に窓口に出す。すると、新しく口座を開くための黒色印刷の用紙を渡され、また同じようなことを書いて窓口に出す(本当はこの逆が正しい手続きだろう。つまり口座開設手続きのあと、入金だ)。
 ATMでカードを使って現金を引き出すために、カードを作ってもらうと、3元の手数料が必要。その際、窓口にあるキーパッドに暗証番号を入れるよう指示される。最初に入れて、確認のためもう一度入れる。暗証番号は6桁。カードはその場で発行。すぐに利用可能。
 このカード、デビット機能も付いている。利用できるところは限られているようだ。日本と同じ。
 また、口座開設は、カードのみ、通帳のみの2種類があり、小生の場合はカードのみの利用なので通帳はない。残高はATMで調べる。
 さらに利用履歴を書いたものも定期的に送られてくるということもない。
【追記:16/Jul/2002】
 口座を解約すると、利息が計上されていた。ずっと当座勘定だと思っていたので驚いた。でも利息はわずかに7.1元だった。

2.銀行での入出金
 銀行口座への入金は、入り口のラックにある赤印刷の「存」と書かれた用紙に、日付、名前、幣種(もちろん人民幣)、金額を書くだけでいい(ボールペンはカウンターに備え付けられている)。あとはカードとその用紙、現金を渡し、服務員の指示でカウンターにあるキーパッドに暗証番号を入れてエンターキーを押せば控えをくれる。
 ATMを使っての出金手続きは基本的に日本と同じ。
 @カードを入れる。
 A暗証番号を押す。
 Bいくつかの取引オプションを示す画面が出るので、「快速現金」を選択。
 C引出金額を押すと現金と控えが出てくる。
 その後、さらに取引をするかどうか尋ねる画面が出てくる(「継続服務」と「取消服務」)。通常は「取消服務」を押すとカードが戻ってくる(「継続服務」を押すと、引出金額が示された画面がもう一度出る)。
 なお、一度の取引額は、100元、200元、500元、1,000元の4種類。また1日の引出限度額は5,000元である。また、ATMは24時間使える。
【追記:16/Jul/2002】
 中国建設銀行は、入出金のシステムを変更したようで、上に書いた方法で入出金しなくなったようだ。久しぶりに銀行内に入ってみると、「存」の用紙の棚には一枚も専用用紙がなくなっていた。というより、そもそもその棚自体も使われていなかった。

3.JCBカード・VISAカード・citibankカード
 人民路にある香格里拉大酒店(シャングリラホテル)の隣にあるHSBC(香港上海銀行)ではJCBカード・VISAカードでのキャッシングができる。4桁の暗証番号でちゃんと人民元が引き出せた。ここのATMは、中国語だけではなく、英語やアラビア語などの言語を選択できて(日本語はない)、画面がほかの銀行とはちょっと違う。
 いくつかのほかの銀行では、ATMにJCBやVISAのステッカーが貼ってあっても取り引きできずエラーが出た(暗証番号の桁数のせい?)。
 大連ではcitibankカードでの現金の引出はできない。HSBCでもcitibankはダメだった。
 なお、ATMを使わない場合には、延安路にある中国銀行の2階のJCBのマークがあるところに、カードとパスポートを持っていけばキャッシングができる。引出限度額はカードの種類によるらしい。

4.トラベラーズチェックの両替
 T/Cの人民元への両替は、中山広場の中国銀行または延安路の中国銀行でできる。
 簡単で比較的客が少ないのは中山広場の中国銀行。
 ここでは入り口を入って右側に外貨両替の窓口がある(服務員は非常に無愛想ですぞ。どこでも一緒だけど)。
 そこの窓口で、カウンターサインをしたT/Cとパスポートを出すと、服務員が取引メモに手書きでレート、人民元での両替金額を書いてこちらにくれる。そのメモを確認し(レートや両替金額の確認)、署名と宿泊先を記入して返すと、相当額の人民元とメモの写しをくれる。簡単といえば簡単。
 延安路の中国銀行では、1階の右手にある27番窓口か32番窓口で両替する。本当は27番窓口が外貨両替なのだが、いつも混んでいて32番窓口しか利用していない。
 32番窓口では、T/Cを見せると、B5用紙を二枚くれて(同じもの)、その2枚に氏名、パスポート番号、電話番号(賓館の代表番号を控えて持参すること)、両替金額(T/Cの金額)を書き込み、パスポート、カウンターサインをしたT/Cと一緒に差し出す。程なくして、T/C相当額の人民元と取引証明書をくれる。ちょっと面倒だが、証明書は印字されているところが中山広場と違うところ。
 ちなみに、どちらも、銀行なのに、小数点下2桁の金額は切り上げてくれる(アバウトだよなあ)。
 なお、延安路の中国銀行は土曜日、中山広場の中国銀行は土日にも営業しているが、外貨は土日とも扱わない。

5.日本円の両替
 小生、到着した当初、日本円の両替は、日本語が通用するので大連賓館の1階で行った(1回しか両替していない)。

6.床屋
 大外賓館の正門脇に理髪美髪庁がある。
 金額は最初の時に確認すること(女経営者の気まぐれで同じ内容でも8元から12元ぐらいまでの差がある)。
 普通の理髪だけなら所要時間10分!
 この理髪美髪庁を含めて、どこの床屋でも、できれば、最初の時は大外の教員(か、学生)に同行してもらった方がいい。最初の金額がその後の金額を決定する。

7.クリーニング
 キリン坂(麒麟東巷)に、「亭亭干洗店」(「亭」はホントは女ヘンが付く)がある。料金表が貼ってあるのでわかりやすい。Yシャツ5元、スラックス7元、ジャケット15元。しかしここも、枚数が多くなると、何だか割引があるような金額となる(そのルールはまったく不明)。
 できあがりは2日後。受取票に仕上日と料金を書いて手渡してくれる。支払いは後払い。
 Yシャツ(アイロンをかけただけで畳んではいない)やスラックスなどはハンガーにかけてくれる。仕上がりは上々。
 アイロンがけだけ、というのもあるので注意。念のため「洗衣」という言葉を覚えた。

8.米
 群英超市で「梅河大米」という2.5s入りのものを売っている。大米というのが日本と同じ米の種類。ちなみに、小生が買った「梅河大米」は16.90元(約270円)。この米、パッケージに「日本秋田小町が原料」と書いてあった。

9.パン
 とくにこだわりがなければ、群英超市のパンが美味しい。どれでも美味しいが、とくにピザ風パンはボリュームがあってお手頃価格。
 キリン坂に韓国系の経営者が開いている「克林帯」(これでクリームティと発音する)がある。評判はいいようだが、群英超市より高く、それでいて小生にはあまり美味しく感じなかった(好みの問題)。

10.食料品
 日々の食料品は群英超市。日本食関係では、カレールウ(ハウスバーモントカレー)、ククレカレー、わさび(S&B)、のり、うどん(すがきや)などがあり、邁凱楽よりちょっとだけ安い。
 日本の食料品がほしくなったら邁凱楽。でも100元がアッという間になくなる。一度、3〜4品買っただけで金額が100元近くになり、レジの小姐が驚いてレシートを確認したほど。
 日本の食料品にこだわらなければ、New martの地下食料品・雑貨売り場が、種類も豊富でいい。
 果物や野菜など行商や朝市で買うことも考えられる。基本の単位は500g(1斤)。もちろん果物などは1個だけ買うこともできる。
 しかし相場がわからないため、安く買ったのか高くついたのかわからない。なにしろ天秤ではかるので正しいかどうかもわからない(その代わり金額交渉の後、自分で追加して多くもらうこともできるけど)。自分の金銭感覚で安いか高いか判断することになる(というわけで、小生はスーパーで買う方が圧倒的に多い)。

11.文房具
 一般的な文房具は大外の学生売店にある。
 でも、男性服務員が付いてきて「何をほしいか」と聞いてくる。ちょっと見るだけという時には「看看」などといってみる(通じてるかどうか・・・)。
 どうしても日本のものがほしいという場合は邁凱楽の文房具売り場。

12.衣料品
 日本で買う普段着の衣料品は、最近ほとんど中国製だから、中国ではさぞかし安く手に入るだろうなと思うのは大間違い。日本で買うのと同じぐらいの価格だと思った方がいい。買うとすれば、New martかな。邁凱楽は日本より高い。
 小生、現地調達のつもりであまり普段着を持ってこなかったが後悔しきり。安いものはデザインが日本人好みでなかったり、一度洗濯をすると伸びきってしまったり・・・。

13.コンシェルジェ大連(Concierge)とi.D(インフォメーション大連)
 どちらも日本語で書かれた案内誌。空港や市内の大きなホテルのフロントに置いてある。大外から一番近い大連賓館(旧大和旅館)には「コンシェルジェ大連」が置いてある。どちらも免費(FREE)である。
 また、大連市旅遊局発行の季刊誌「大連ブックレット」(これも免費)もある。広告も少なく、読み応えがある。滞在中に2冊手に入れたが、「どこで?」といわれると答えに困る。なんとなく手に入った・・・。

14.テレビの視聴
 賓館のTVでは次のような頻道(チャンネル)を見ることができる。ただし、部屋によって、あるいは天候によって映りが悪くなったりまったく見えなくなるときもある。ただ、ワールドカップのおかげで、劇的に映りが良くなった。
 NHK国際放送・・・映りはあまり期待できない。でも大いに助かる。
 CNN・・・小生の部屋では一番映りが悪く、音声も雑音が入る。英語。
 鳳凰衛視・・・東洋映画専門。日本の映画などもやる(偶然、北野武の「Hana-Bi」を見ました)。
 Phoenix・・・台湾の衛星放送チャンネルなのでしょう、たぶん。中国語。
 HBO・・・これは香港の衛星放送なのでしょうか。洋画中心。中文の字幕が出る。
 大連電視台チャンネル1・・・新聞総合頻道。天気予報は、朝7時15分、夜6時55分。
 大連電視台チャンネル2・・・経済生活頻道
 大連電視台チャンネル3・・・公衆頻道
 大連電視台チャンネル4・・・足球頻道。さすがサッカーの町大連。でもスポーツ全般を放送している。
 大連電視台チャンネル5・・・影視頻道
 CCTV1・・・新聞総合。これだけは中国では無料で視聴できるという話を聞いたことがある(真偽不明)。いつでも映りがいいのでそうかな。
 CCTV2・・・経済・生活・服務
 CCTV3・・・(映りません)
 CCTV4・・・国際。時々英語チャンネルCCTV9(International)と番組の相互乗り入れがある。
 CCTV5・・・体育頻道
 CCTV6・・・電視
 CCTV7・・・(映りません)
 CCTV8・・・電視劇
 CCTV9・・・International。英語。中国側が外国人に伝える視点が面白い。ニュースは頻繁に放送している。1日数回放送している(小生は、朝8時15分、夕方5時15分のどちらかを見ている)「After School Chinese」という、子供向け中国語講座を見ている。
 CCTV10・・・科学・教育
 CCTV11・・・戯曲。一日中、京劇など中国の伝統芸能を放送している。
注:近い将来、CCTV12(西方頻道)が開局されるらしい。いわゆる西欧の内容を紹介するチャンネルらしい。
 文芸影視
 遼寧電視台
 安徽電視台・・・どうして映るのか不明ながらよく映る。
 上海衛視台・・・都会の香りのするチャンネル。でもやっぱり中国語ができなきゃあね。

15.ラジオの聴取
 FM89.1MHzは、中国国際放送のようだが、大連のローカル番組も放送することもある。英語放送も結構あるし日本語での放送もある(「半島の声」と日本語で宣伝している)。朝5時台には日本語講座もある。
 お昼時や夜には、日本の歌手の歌も流すことがある(当地で流行っているF4の「流星雨」という歌の日本語ヴァージョンを平井堅が歌っていることを、このラジオ放送で知った)。
 また、午後や夜遅くの時間帯にはテレフォン相談のような番組が多い(内容はまーったくわかりませんが・・・)。

16.日本(海外)への郵便(手紙・はがき)
 大外正門守衛室の奥にある郵票代売処で投函できる。
 服務員は数名いるが、小生が行ったときには、決まって同じ服務員が扱ってくれる。重さを量って料金をいってくれるのでその金額を出すと、にっこり笑って「あとは出しておきますね」というようなことをいってくれる。「謝謝」といっておしまい。
 延安路と七七街の交差点を右手に曲がったところに郵電処がある。ここでも、重さを量って料金をいってくれる。料金を出すと、黙って受け取り「あとは出しておきます」というようなことをいってくれる。それで終わり。

17.日本からの郵便
 I先生の報告書に書いてあったように、部屋まで届けてくれることもあれば、フロント前を通りかかったときに呼び止められて渡されることもある。
 EMSもまた、電話でフロントまで呼び出されて受取書(ノート)にサインをすることもあれば、服務員が届けてくれてサイン不要の場合もあった。
 日本からの郵便は、賓館あてに送付してもらうと間違いがない。
 【住所】116002 中国大連市中山区南山路110号 大外賓館○○○室
 ちなみに、航空郵便は7、8日、EMSは郵便局受付日を含めて4日で届く。

18.コレクトコール
 KDDIを利用。中国からは108−811をダイアルする。賓館は0発信の電話回線のため、0−108−811となる。電話がつながると日本の交換が出るので相手を指名して先方につないでもらう。

19.国際電話
 国際電話は当地の物価から見て非常に高い。
 一度、中国総通(China Unicom)のIPカードを利用してみた。50元のカードが25元で買える。表示価格の半値が標準的実勢価格(100元のカードを買うともう一枚おまけにくれるという場合もあるらしい)。
 小生が買った50元カードは、25元で50元分の通話ができるわけだ。設定は学生にしてもらったが、賓館の0発信の電話では、賓館代表電話番号を使うことになる。なぜか不安に感じて一度だけでやめた。
 また、公衆電話から国際電話をかけるカードもある。カードの種類は、相手先(市内、国内、国際、公衆電話利用など)に応じていろいろあるので、カードを買うときには学生を同行した方が間違いはない。

20.賓館の通話料
 毎月2日か3日に前月分の請求書が届く。
 部屋でインターネットを利用すると「網費」として明細が示される。1日2〜4回、毎日メールの送受信、ウィルスソフトの更新、新聞の閲覧などをして、「網費」は1ヶ月30元程度。
 「網費」を含めた通話料の支払いは、フロントに請求書とお金を持参する。料金は「123.45元」というように、下2桁まで記載されているが、実際には小数点2桁目の貨幣は流通していない。どうやら小数点2桁目は四捨五入しているようで、「123.47元」の場合は123.5元、「123.43元」の場合は123.4元の支払いになる。得しているのか損しているのかわからない・・・。

21.賓館での内線
 内線電話は、部屋番号の前に「3」を付けてダイアルする。つまりは、202室に電話したいときには「3202」となる。

22.賓館からのFAX
 公用では、日本語学院の院長室、あるいは日本語学院の誰かに頼めばファックスを送信することができる。
 私用でファックスを送信する場合は賓館のフロントで扱ってくれる。大連市内1部5元。

23.23路バス
 大外近くのバス乗り場が始発で理工大学まで市内を走る便利なバス。中山広場、友好広場、勝利広場(大連駅)、運動場(オリンピック広場や人民広場、そしてウォルマートが近くにある)、会展中心(星海広場)を経由する。料金は終点まで1元均一料金。前乗り先払い。おつりはくれない。
 各バス停にとまる。したがって降車ブザーは付いていない(次のバス停をテープで案内するので集中して聞くと聞き分けられる)。
 困るのは帰路。日本と同じ交通ルールだと思って、ついつい右側通行であることを忘れて、反対側のバス停に行きそうになる。

24.マッサージ
 コンシェルジェ大連やi.Dには、たくさんのマッサージ店が広告を出している。当然、そのいずれもが日本語OKと書いてある。予約は不要。
 足マッサージと全身(腰+肩を中心として)があるようだが、足マッサージは1時間38元、全身は1時間60〜70元、2時間で100元が目安。地元の人が勧めてくれたのは青泥小学校近くの「桔之井健康苑」(電話264−9188)。全身1時間70元。きっちりやってくれる。大外から一番近いのは七七街の「手足情」(電話281−3686)。ここはANAカードがあると割引してくれる。全身1時間60元。
 日本風情街にあるマッサージ店では、最初に日本人料金をふっかけてくるというから要注意。
 また韓国松骨などと書いてあるところは避けた方がいいらしい(って、何故かは想像にお任せ)。
 でもマッサージってクセになる。帰国後どうしよう・・・。

25.タバコ
 タバコを吸う日本人は少なくなったけれど、当地中国では、まだまだ喫煙者は健在。というわけで、タバコはどこでも買うことができる。しかし価格が少しずつ違っている。
 Mild Seven Lightsは邁凱楽(マイカル)地下1階のタバコ売り場がおすすめ。1箱13元。ほかでは13.8元や14元のところが多い。延安路に中国烟草という内外のタバコを扱っている大きな専門店があるが、ここではMild Seven Lightsは14元も(!)する。

26.中国語のお勉強
 小生、中国語を勉強するつもりではいたが、結局、正式には勉強しなかった。
 漢学院で短期の会話講座があると知ったのは5月下旬だった。手配は日本語学院長、副院長に依頼すればいいとのこと。
 その後、i.D.6月号に、漢学院の開講期間と学費が掲載されていた。それを見て、3月から5週間だけでも中国語を本格的に勉強すれば良かったと思った。
 ちなみに、漢学院の学費は次のようになっている(i.D.6月号による)。
学費:1年(言語)$1,750、(本科)$2,150、(院生)$2,650、半年$950、$5週間450、1ヶ月$350、3週間$300、2週間$250、1週間$150
(いずれも米ドル建て)
 また、漢学院の学生数は400名、うち日本人学生は210名。[16/Jul/2002]

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