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心理学実験レポート採点について
初めてのレポート作成ごくろうさまでした。返却されたら次のレポートに向けて,修正すべき点は修正し、よい点は伸張して下さい。
今回の採点基準
今回は各部分毎に,だいたい以下のようなことに着目して採点してみました。
問題(2点)
2点−必要な記述がなされている
1点−記述に一部不備がある
0点−記述が不十分
方法(1点)
1点−必要な記述が書かれている
0点−記述が不十分
結果の文章(2点)
2点−分析方法・分析結果・統計記述など完備
1点−記述に一部不備があるもの
0点−記述が不十分
結果の表・図(2点)
2点−見やすく工夫され不備がない
1点−必要な図表が記載されているが、一部に不備がみられる
0点−見にくく必要な情報が記載されていない
考察(3点)
3点−結果を受けて自分なりの意見を十分に他者に納得させるよう記述されている
2点−結果を受けて自分なりの意見が記述されている
1点−結果を受けているが、自分の意見があまり反映されていないもの
一部の結果についてのみしか触れていないもの
結果の記述にすぎないもの
0点−不十分な記述
ボーナス点(-1 or +1)
全体を通じ、加点要素あるいは減点要素のあるもの
その他:
提出遅れ:1点減点
他の人のレポート内容をコピー:厳重注意
☆気づいたところにコメントが入っている場合がありますが、入っていなくても、上記の採点基準および概観を参考に自分のレポートを振り返って下さい。
☆採点基準は、各テーマおよびその担当の教員によって異なります。
結果の記述に重点が置かれる場合もありますし、考察が一番重要という場合もありえます。
また提出遅れの減点の大きさも異なることがあります。
提出レポートを採点しての概観
☆全体的なこと
・提出する前に,推敲していますか?
まず単純な誤字が数多く見受けられます。
例えば、×「指示された」 ○「支持された」
×「有為な差」 ○「有意な差」
また、筋道のはっきりしない記述も見受けられました。局所的にはいいのでしょうが、全体としてみると存在意義の見いだせない記述もあったりします。これらのことは、もう一度読み返すことで、かなり解消されると思います。推敲の時間も考慮に入れて、レポート作成の時間配分をして下さい。
☆問題
自己開示やACTなどについて調べている人はあまりいませんでした。調べてくることは大変評価しますが、実験の内容に見合った事柄を適所で紹介するとなおよいでしょう。
☆方法
方法は、第3者が読んで研究を再現できるくらい詳細に書くことが必要です。
レポートでは、配布プリントと違い、なるべく箇条書きは避けるようにして下さい。
☆結果
・結果は、基本的には文章で著します。箇条書きは避けて下さい。
・行った分析の流れに合うように記述していって下さい。例えば、ACTの分散分析の場合、まずACT要因の効果があったかどうかを記述し、その後、3つの水準間のどこに差があったのかという多重比較の結果を記述するというのが自然な流れとなります。
・相関について、「有意差が見られた」と記述している人が見受けられるが、通常は「有意な相関が見られた」と表現します。
・文章で十分表現しにくい時には、図表を利用することになります。
・グラフは,x軸にあたる変数が離散量の時には棒グラフ、連続量の時には折れ線グラフにすると見やすくなります。
☆考察
・まず仮説は支持されたかどうかについて触れて下さい。特に支持されなかったときはその原因を考えることが大切です。
今回の結果からの論点となりそうなことを少し挙げると...
@メディアの差のでなかった理由
「電話メディアの普及に伴う抵抗感の減衰」や「対面での会話への抵抗感の増大」など、現在の大学生の特徴をふまえる。
A疲労の捉え方の違い
対面での疲労とは
身なりを整える、NVCのコントロールに気を使う(表出時の苦労)
特に見せたくない自分の側面についての統制に気を使う。
電話での疲労とは
解読時の疲労。受け取りうる情報チャネルが乏しいことによる。
表出時の疲労。相手に分かるように伝えることの難しさ。
込み入った内容になるほど困難さが増す。
B開示相手の問題
想定する相手のイメージが,被験者によってかなり違っている可能性があること。特に異性の友人については、「恋人」と「単なる友人」の差はかなり大きいと思われること。
CACTの特徴とは?、またそこから考えられる自己開示への影響について述べる。
・今回の研究における問題点、今後の課題や展望について触れる。
問題点としては、例えば、「今回の質問紙法では、対面時の疲労の側面が意識しにくかった。」「想定する相手のイメージが沸きにくい」「評定する開示内容が抽象的すぎる」などが考えられよう。
それを受けて、今後実験を改善するためには、実験室実験によりリアリティを高める。あるいは、電話場面で疲労がかからない状況を考えてみる。例えば、対人不安の高い人の場合だとどうかなど。
発展としては、現在のメディアの使用を考え、E-mailや携帯電話などを用いた研究の可能性なども挙げるとよいでしょう。
☆その他・細かいこと
用紙を綴じるときは、左肩に一つか,上を数カ所綴じる。横書きの場合,左の方が綴じられるはずです。
レポートの表紙にあたるところには、タイトル、担当教員名、グループ名、学籍番号、氏名、提出日,実験日を必ず記すこと。このことは、実験マニュアルp.1に載っていますよ。
得点分布
Variable N Mean Std Dev Minimum Maximum
--------------------------------------------------------------------
MONDAI 97 1.9587629 0.2465396 0 2.0000000
HOUHOU 97 0.9896907 0.1015346 0 1.0000000
KEKKA1 97 1.7422680 0.5259585 0 2.0000000
KEKKA2 97 1.6391753 0.6322178 0 2.0000000
KOUSATU 97 1.5257732 0.8176794 0 3.0000000
BONUS 97 0.1134021 0.4050794 -1.0000000 1.0000000
TOTAL 97 7.9690722 1.6548767 1.0000000 10.0000000
--------------------------------------------------------------------
Cumulative Cumulative
MONDAI Frequency Percent Frequency Percent
----------------------------------------------------
0 1 1.0 1 1.0
1 2 2.1 3 3.1
2 94 96.9 97 100.0
Cumulative Cumulative
HOUHOU Frequency Percent Frequency Percent
----------------------------------------------------
0 1 1.0 1 1.0
1 96 99.0 97 100.0
Cumulative Cumulative
KEKKA1 Frequency Percent Frequency Percent
----------------------------------------------------
0 4 4.1 4 4.1
1 17 17.5 21 21.6
2 76 78.4 97 100.0
Cumulative Cumulative
KEKKA2 Frequency Percent Frequency Percent
----------------------------------------------------
0 8 8.2 8 8.2
1 19 19.6 27 27.8
2 70 72.2 97 100.0
Cumulative Cumulative
KOUSATU Frequency Percent Frequency Percent
-----------------------------------------------------
0 7 7.2 7 7.2
1 45 46.4 52 53.6
2 32 33.0 84 86.6
3 13 13.4 97 100.0
Cumulative Cumulative
BONUS Frequency Percent Frequency Percent
---------------------------------------------------
-1 3 3.1 3 3.1
0 80 82.5 83 85.6
1 14 14.4 97 100.0
Cumulative Cumulative
TOTAL Frequency Percent Frequency Percent
---------------------------------------------------
1 1 1.0 1 1.0
3 2 2.1 3 3.1
4 1 1.0 4 4.1
5 3 3.1 7 7.2
6 6 6.2 13 13.4
7 17 17.5 30 30.9
8 23 23.7 53 54.6
9 32 33.0 85 87.6
10 12 12.4 97 100.0
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