2003/11/12
発表者 九里 朋美
司会者 豊村 和真

九州大学心理学研究 第4巻 2003 187-194

対人的嫌悪感情に対する社会心理学的研究
斎藤 明子

【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】 【感想】
【問題と目的】

  他者に対する好き嫌いについて研究する分野は対人魅力(interpersonal attraction)と呼ばれ、主に社会心理学で多く研究されている。しかし、対人魅力においてはどのような人に魅力を感じるかという「好き」の側面に焦点が当てられ、「嫌い」という側面はあまり注目されてこなかった。
  数少ない嫌悪に関する先行研究の中で、嫌悪感情を直接取り扱ったものではないが、好悪という側面から行われた研究がいくつかある。しかし、従来の研究で扱っているものは人に嫌われるだろうと推測される一般的特徴を明らかにしただけであり、現実場面に当てはめるには不十分である。したがって、本研究では従来の不十分であった、現実に我々が他者に抱く嫌悪感情に焦点を当てていくことにする。その為に被調査者が過去・現在において実際嫌悪を抱いた特定の他者の特徴について研究を進めていく。また同時に、嫌いな他者の特徴を明らかにするだけでなく、その他者を嫌いだと感じた認知者側の要因についても相互理解のため、探っていく必要がある。よって、本研究では、被調査者の性格特性が嫌いな他者にどう影響しているかについても検討する。

目的
■現実に我々が他者に抱いている嫌悪感情の特徴についての因子分析を行い対人嫌悪尺度を作成すること。
■被調査者の性格特性が嫌いな他者の特徴にどのように影響するかどうか検討すること。

  本研究は対人的嫌悪感情について研究することにより、自己理解や他者理解を深め、より良い人間関係に役立てていくための土台を作っていくことが目的である。


【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】 【感想】
【方法】

1.予備調査
被調査者 大学生50名(男性19名、女性31名)
手続き 被調査者に、過去または現在において嫌いだと感じた同性の他者を思い浮かべてもらい、その人のどのようなところが嫌いなのかについて答えてもらうインタビュー調査を試みた。得られた回答をもとに、本調査で使用する嫌いな他者の特徴についての質問項目を作成した。

2.本調査
被調査者 大学生260名(男性133名、女性127名)
質問紙の構成 予備調査によって作成した嫌いな他者の特徴について尋ねる74項目と、被調査者の性格特性を尋ねる36項目から、構成されている。尚、被調査者の性格特性を尋ねる36項目は、柳井・柏木・国生(1987)による新性格検査から抜粋している。
手続き データの収集は授業ないしは授業終了後に質問紙を配布することで実施した。嫌いな他者の特徴について尋ねる項目の教示分は「これからあなたの嫌いな同性の他者の特徴についてお尋ねします。現在あるいは過去において嫌いだと感じた自分と同性の特定の人を1人思い浮かべ、以下の項目について、その人をイメージして最も当てはまると思うものに○をつけてください」というものである。「全く当てはまらない」〜「非常によく当てはまる」の5件法にて回答を求めた。また、被調査者の性格特性について尋ねる項目は「次にあなた自身のことについてお尋ねします。以下の項目について、あなた自身に最も当てはまると思う数字に○をつけてください」という教示文と共に、「全く当てはまらない」〜「非常によく当てはまる」の5件法にて回答を求めた。この各尺度ごとに平均点を算出し、尺度得点とした。


【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】 【感想】
【結果】

1.因子分析による対人的嫌悪尺度の作成
  因子分析に先立って、欠損値を含む20名のデータを除く260名のデータ用いた。そのデータについて嫌いな他者の特徴について尋ねる項目で、正規分布から大きく外れている15項目を除外した。そして残りの項目で、対人的嫌悪尺度作成のため因子分析を行い、結果8因子を採用した。

嫌いな他者の特徴についての8因子
第1因子『自分との相違による嫌悪』
第2因子『相手への妬みによる嫌悪』
第3因子『相手の傲慢さによる嫌悪』
第4因子『相手の自己中心による嫌悪』
第5因子『相手の主張過剰による嫌悪』
第6因子『自分との類似による嫌悪』
第7因子『相手の外見による嫌悪』
第8因子『相手の話し方による嫌悪』

Table 1 嫌いな他者の特徴についての因子分析結果
因子
12345678
≪因子1:自分との相違による嫌悪≫
27.性格的に自分と異なっている
25.自分と考え方が違う
28.感情の表し方が自分と違う
46.自分と意見が違う
73.行動の仕方が自分と異なっている
72.自分と外見が異なっている
23.自分が理解できない事をする
6.話が合わない
35.態度の予想がつかない

.73
.71
.70
.67
.64
.61
.57
.46
.41

.03
-.04
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.07
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.27
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.02
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.39
.28
.36
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-.22
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-.03

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.39
.13
.08
.13

.13
.20
.14
.21
-.04
-.13
.19
.30
.12
≪因子2:相手への妬みによる嫌悪≫
42.自分よりも優れている
39.自分にとってうらやましい面を持っている
37.周囲からの評判がよい
14.勉強が出来る
12.自分がしたくても出来ない事をしている
61.自分がしたいポジションにいる
5.弱点を見せない
67.自分がしたくても出来ないような服装をする

.09
.04
.05
.13
.09
-.10
.18
.09

.66
.65
.65
.65
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.08
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-.06
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.26
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.26
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.32
.37
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.33

.03
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.07
.26

-.02
-.04
-.22
-.01
-.02
.01
-.03
-.02
≪因子3:相手の傲慢さによる嫌悪≫
51.人を見下しているようなかんじがである
48.態度が偉そうである
3.自分の方が優れているという前提で動いている
54.攻撃的である
20.人のしたことに対して批判をしてくる
45.気にさわることを言ってくる
24.過度に自己主張する
53.知ったかぶりする

.01
.21
.03
.24
.13
.07
.35
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.05
-.05
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.68
.66
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.25
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.30

.18
.30
.17
.15
.27
.38
.45
.34
≪因子4:相手の自己中心による嫌悪≫
36.自分のせいであることを人のせいにしてくる
43.相手の迷惑を考えない
50.状況によって態度が変わる
21.同性の前と異性の前では態度が違う
8.束縛してくる
56.自己中心的である
71.人の意見を聞こうとしない
70.ずるいところがある
19.体裁を気にする
31.自分が絶対にしたくないということをする
32.自分の心に踏み込んでくる
38.周りの人に気を使わない

.07
.24
.31
.07
.00
.35
.24
.05
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.27
.07
.29

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.27
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.04
.04
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.07
.29
.12
-.02
-.06
.15
.13
.18
.20
.18
.01

.19
.19
.18
.22
.15
.16
.22
.14
.14
.10
.33
.18
≪因子5:相手の主張過剰による嫌悪≫
55.外交的である
47.思ったことをはっきり言う
26.口調が強い
62.ハキハキしている
58.自信に満ちている
63.自制心がない

.37
.47
.32
.37
.32
.34

.33
.27
.13
.47
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.71
.69
.65
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.49

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.18
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.05
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.29
.27

.07
.09
.24
.03
.18
.11
≪因子6:自分との類似による嫌悪≫
64.自分と似たような嫌な面を持っている
74.自分お嫌な面とその人の嫌な面が似ている
59.集団の中でのキャラクターが自分と似ている
18.自分とスタンスが似ている

-.08
-.12
-.21
-.16

.32
.32
.41
.39

.10
.00
-.04
.04

.09
-.09
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.01

.06
-.01
.04
-.06

.86
.72
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.55

.06
.02
.13
.08

.00
-.08
.03
.01
≪因子7:相手の外見による嫌悪≫
34.顔が嫌い
70.顔の表情が嫌い
57.体系が嫌い

.18
.37
.18

-.06
.04
.08

.22
.25
.16

.17
.18
.27

.16
.23
.17

-.04
.01
.11

.71
.70
.68

.40
.37
.16
≪因子8:相手の話し方による嫌悪≫
33.口調が嫌い
1.話し方が嫌い
2.しつこい

.34
.22
.07

-.06
-.02
-.22

.30
.26
.18

.29
.17
.26

.34
.13
.02

.02
-.01
-.01

.40
.28
.15

.73
.73
.53

信頼性の検討
  尺度の内部を示す 係数を求めたところ、第1因子から順に、.84,.80,.81,.78,.81,.81,.77,.71であった。信頼性係数には明確な基準はないものの1つの基準として0.7程度の値が考えられている。本研究では 係数についてこれを満たす十分な信頼性が得られたと判断した。

2.被調査者の性格が、嫌いな他者の特徴に及ぼす影響
  被調査者の性格特性が嫌いな他者の特徴にどう影響しているのか検討するため、強制投入法による重回帰分析を行った。目的変数は嫌いな他者の特徴についての8因子。説明変数は被調査者の12の性格のうち他の変数と特に相関が高く結果を歪める恐れのあった「抑うつ性」「活動性」の二つを除いた10の性格特性(外向性、神経質、劣等感、自己顕示性、攻撃性、持久性、進取性、共感性、非協調性、規律性)である。分析は男女合わせたものと男性のみ、女性のみの3パターンで行った。

Table 2 「被調査者の性格特性」と「嫌いな他者の特徴」の間の重回帰分析結果
因子1
自分との
相違による
嫌悪
因子2
相手への
妬みによる
嫌悪
因子3
相手の
傲慢さによる
嫌悪
因子4
相手の
自己中心による
嫌悪
因子5
相手の
主張過剰による
嫌悪
因子6
自分との
類似による
嫌悪
因子7
相手の
外見による
嫌悪
因子8
相手の
話し方による
嫌悪
説明変数
外向性.040-.013.129.199**.126.119.000.005
神経質.044.039.068.051.063-.045-.006.125
劣等感.142*.026.077.255***.203**.092-.023.001
顕示性.125.056.133-.014.003.025.169*.083
攻撃性.134*.108.005.178**.071.057.096.089
持久性.141*-.036-.008.166*.035-.175*-.033.070
進取性-.069-.054.077.077-.004-.039-.052.043
共感性.051.012.091.072.098.001.014-.011
非協調性.044.223***.184***.091.144*.109.282***.103
規律性-.093.012-.052.030.136*.004.038.009
重相関係数.088**.085*.110***.166***.108***.075*.131***.053
()内の数値は標準偏差。Fの自由度は(1,258)である。* p<.05 **p<.01 ***p<.001

男女全体による分析
劣等感・攻撃性・持久性第1因子『自分との相違による嫌悪』
非協調性第2因子『相手への妬みによる嫌悪』
第3因子『相手の傲慢さによる嫌悪』
外向性・劣等感・攻撃性・持久性第4因子『相手の自己中心による嫌悪』が選出された。
劣等感・非協調性・規律性第5因子『相手の主張過剰による嫌悪』
持久性第6因子『自分との類似による嫌悪』
顕示性・非協調性第7因子『相手の外見による嫌悪』

男性のみを対象とした分析
劣等感・攻撃性第4因子『相手の自己中心による嫌悪』
持久性第6因子『自分との類似による嫌悪』が選出された。
顕示性・非協調性第7因子『相手の外見による嫌悪』

女性のみを対象とした分析
非協調性第2因子『相手への妬みによる嫌悪』
劣等感第4因子『相手の自己中心による嫌悪』が選出された。

3.嫌いな他者の特徴への、非調査者の性差の検討
  被調査者の性別によって、嫌いな他者の特徴を表す8因子への反応に差があるかを検討する為に、1要因の分散分析を行った。

嫌いな他者の特徴への認知者の性差に関する分散分析結果
男性女性F
人数133127
因子1:自分との相違による嫌悪3.35(.81)3.55(.73)4.55*
因子2:相手への妬みによる嫌悪2.16(.73)2.40(.73)6.69**
因子3:相手の傲慢さによる嫌悪3.73(.69)3.43(.82)8.40**
因子4:相手の自己中心による嫌悪3.36(.64)3.51(.63)3.71
因子5:相手の主張過剰による嫌悪3.07(.78)3.26(.92)3.29
因子6:自分との類似による嫌悪2.12(.60)2.21(.69).87
因子7:相手の外見による嫌悪2.90(.99)2.70(1.09)2.20
因子8:相手の話し方による嫌悪3.84(.91)3.60(.92)4.63*
()内の数値は標準偏差。Fの自由度は(1,258)である。* p<.05 **p<.01 ***p<.001

  結果、「因子3:相手の傲慢さによる嫌悪」「因子8:相手の話し方による嫌悪」では、男性の方が得点が高く、「因子1:自分との相違による嫌悪」「因子2:相手への妬みによる嫌悪」では女性の得点の方が有為に高かった。
  以上のことから、男性は相手の傲慢さや話し方によって嫌悪感を抱きやすく、女性は自分との相違や妬ましさによって他者に嫌悪感を抱きやすいことが明らかになった。したがって、嫌いな他者の特徴に対して認知者側の性差が見られることが明らかになった。


【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】 【感想】
【考察】

  本研究では、嫌いな他者の特徴について因子分解を行い、対人的嫌悪尺度を作成する事と、被調査者の性格特性が嫌いな他者の特徴に及ぼす影響を検討する事を目的とした。また、被調査者の性差についても検討した。
  因子分析によって嫌いな他者の特徴について抽出された8因子について一つずつ検討していく事にする。

自分との相違による嫌悪
  これは具体的には性格、態度、考え方、意見、行動の仕方などにおいて自分とは異なっていると認知された他者に対する嫌悪である。Byme(1971)の合意妥当仮説では人は自分の意見が正しいことを切望する欲求があり、類似した意見・態度を持つ他者は欲求を充足し正の強化になる為に好かれ、逆に類似していない他者は嫌われる。また、類似した他者よりも非類似の他者は自分の事が嫌いだとみなす傾向がある。これらの事から、自分と異なる他者への嫌悪は妥当なことといえる。また、女性の方が男性よりも有為に得点が高い事から、女性の方が自分とは異質の他者に嫌悪を抱きやすいといえる。

相手への妬みによる嫌悪
  これは自分より優れていたり、自分にとって羨ましい面を持っている他者に対する嫌悪である。これは、被調査者の性格特性「非協調性」が影響していた。「非協調性」とは自分さえよければいいと思ったり、人のことを信用できないなど、周囲との調和を重んじない特性である。女性のみを対象とした分析においては「非協調性」がかなり強く影響していた。つまり、非協調性が強い女性は、妬みによって他者に嫌悪を抱きやすいといえる。しかし重要なのは、他者への妬みという感情が、本人には嫌悪感情として感じられたということである。自分には妬みであるとは意識されないまま、それが他者への嫌悪という感じ方をされたということに大きな意味があるように思う。

相手の傲慢さによる嫌悪
  これは人を見下しているような人や自分のほうが優れているという態度をとったりする人に対する嫌悪、いわば、人を見下し、優位に立とうする高圧的態度を取る他者への嫌悪である。これについては、男性の方が女性より有為に高い得点であった。つまり、男性の方が自分を見下し、偉そうな態度をとる他者に対して嫌悪感情を抱きやすいと言えよう。

相手の自己中心性による嫌悪
  これは人の迷惑を考えない人やずるいところがある人のように、自己中心的態度や行動をとる他者に対する嫌悪である。これについては「劣等感」が大きく影響している事がわかった。

相手の主張過剰による嫌悪
  これは外向的で思ったことをはっきりと言う人や、口調が強い人、自信に満ちている人などへの嫌悪である。「自分との相違による嫌悪」や「相手の傲慢さによる嫌悪」ともやや強い相関が見られた。このような他者は、ややもすれば威張っていて人を見下しているように見える為、このような他者に対して嫌悪を感じるのかもしれない。

自分との類似による嫌悪
  この嫌悪は「自分との相違による嫌悪」と全く逆のように見える。Byme(1971)は態度が似ている他者に対して魅力は増すとしていたが、これに対して、Ajzen(1974)は、知覚者にとってポジティブだと価値付ける特性が他者と類似した場合は魅力となるが、ネガティブだと価値付ける特性が他者と類似した場合はその他者を嫌うと予測している。また、自尊心の低い被調査者は自己の短所次元を多く用いて他者を認知する(北村,1998)という研究もある。つまり、「自分との類似による嫌悪」は自分の短所次元を用いて他者を認知した結果だと推測できる。また、被調査者の性格特性の影響を見たところ男性において「持久性」が低いほど関連することがわかった。

相手の外見による嫌悪
  これは他者の顔や表情、体型などによる嫌悪感情である。これには被調査者の性格特性のうち、男性のみを対象とした分析で「非協調性」「顕示性」が影響した。顕示性、目立つことや認められることを強く望む人は人の外見に目がいきやすいのかもしれない。だが、実際には第一印象において嫌な印象を持っても、話しているうちに好意的な印象へと変わることもある。だが、嫌な印象を持った後にその人と関わる事がなければ、誤解は解けないままになる可能性があることは否めないだろう。

相手の話し方による嫌悪
  これは相手の話し方や口調による嫌悪である。この嫌悪は男性の方が高く男性は相手の話し方によって嫌悪感を抱きやすいと言える。「相手の話し方による嫌悪」も、他者の口調や話し方をもとにその人の側面を推測してネガティブなイメージを持った結果であると推測できる。


  以上のように8因子が取り出された。しかし、ここで嫌悪と感じられているものは、厳密に言うとそれぞれ性質の異なるものであると考えられる。そして、それぞれの嫌悪の主観的な感じ方は異なっているのではないだろうか。「嫌いだが気にする程でもない」から「嫌いで嫌いでたまらない」など、嫌悪の感じ方にもさまざまな違いがあるかもしれない。今後はこのような主観的な感じ方ついても検討していきたい。また、今回は同性の他者についての嫌悪のみ検討しているが、異性の他者に対する嫌悪について検討するのも必要だろう。また、嫌悪感情が生じたときの自分自身への認知の仕方、その後の相手への接し方についても検討する必要がある。


【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】 【感想】
【感想】

  今回、「対人的嫌悪感情に関する社会心理学的研究」という論文を扱いましたが、かなり論文自体読みづらく感じました。それを理解して、まとめるという作業はかなり大変な事でした。元々、文章をまとめること自体苦手だってので、パソコンの前で途方に暮れることもしばしばあったりと、結構苦労しながらまとめと思います。
  発表のときは、かなり緊張してしまいました。実際論文を理解したのは、本当、文章で分かる言葉のみで、表とかグラフが表す意味はさっぱりで、その事の話になったらどうしようと思いながら、発表していました。
  この論文を読んでいて、人の好き嫌いというものは、個人の性格面や状況、性別、年齢と、色々な要因が関係して、生まれるものなので、研究するには多大な情報が必要であり、同時にアンケートなどの調査に使う質問なども慎重に考えなければならないということが分った気がします。
  まだ自分は論文を書く作業をしていないので、何ともいえませんが、今回のレジュメ作りで論文をどんな形で書き、同のような点で注意しなければならないのかを、少し具体的に学んだと思います。
  この経験を二年生に生かしていきたいです。

【問題と目的】 【方法】 【結果】 【考察】【感想】

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