<1>教育内容
SFCの総合政策と環境情報の2学部の情報教育の特徴は、計算機の基礎的な概念を習得し、計算機(Workstation)の操作の実習をすることが、語学と同様に必修としていることである。具体的には、1年次前期の講義1コマ・実習2コマ、後期の実習2コマからなる「情報処理I」科目で、workstation上での電子メール、エデイタによる文章編集、LaTeXによるレポートの作成、WWWの利用法などを習得する。
1年次後期になると、「情報処理II」、「多変量データ処理」、「モデルシミュレーション技法」などの科目により、統計的手法やさまざまなプログラミング言語について学ぶ。学年が進むにつれても多くの講義に計算機の利用が採り入れられており、統計処理パッケージや画像処理ソフトウエアを利用して、社会科学の分析手法や画像的解析などを学ぶことができる。
<2>教育利用支援
SFCの計算機ネットワークシステムは UNIX WorkStation システムを基本としており、
必要に応じて DOS や Macintoshi の環境を利用できる。標準の利用支援環境は、
日本語エデイタは Mule, 日本語入力は Egg, 文書処理は 日本語LaTeX, 電子メールは
Mule上の mhe, 電子ニュースは USENETシステムを用い Mule上の Gnus で読むというものである。
これらの基本的ばソフトウエアに加えて、市販のアプリケーション・ソフトウエアとして、CAD用に DesignBase, 統計処理言語システムとして S, SAS, SPSS, データベース用に Oracle と Gbase, 画像処理用に PhotoShop, オーサリングツールのMacroMedia Director, そして 地理情報システム ARCview/ARCinfo などが教育や研究に用いられている。
<3>コミュニケーションの道具としての利用
<5>その他のネットワークの活用
<1>キャンパス・ネットワーク環境
東京理科大学のキャンパスは、東京都神楽坂、千葉県野田、久喜、長万部にある。1990年に整備された神楽坂と野田の統合情報ネットワークを基幹LANとして、今後のネットワーク負荷を考慮した分散環境を構築している。このキャンパス・ネットワークはもちろん国内の他のインターネット(SINET, WIDE Internet)と相互接続されている。1995年秋には、私学として初めてSINETのノード校に指定された。
また、東京理科大学は、学術研究ネットワーク(BITNETJP/JOIN/CAREN)におけるアジア地区および国内のキーステーションとなっており、科学技術庁が中心に行なっている省際ネット(IMnet)にも参加している。
<2>インターネットを利用した研究活動
このようなネットワーク環境を利用した大学の研究と教育に関する情報を、大学の内外の研究協力を含めて、いくつかのWWWサーバ(InfoServers)で公開している。
大学の研究と教育に関する情報の公開は Main WWW server および多くの研究室単位でも行なわれている。
例えば、工学部第一部・経営工学科(仁木研)、第二部・経営工学科(平林研、大森研)、理工学部・情報科学科(下井田研、武田研、太原研、山田研)、理工学部・経営工学科(久保研、溝口研、森研)などである。
<3>インターネットを利用した情報処理教育
ほとんどの学科で1年次に情報基礎教育の授業が学科独自または情報処理センタの所員によって行なわれている。さらに各学科で数多くの情報処理教育が展開されている。
東京理科大学では1995年度より新1年生全員に卒業まで利用できるIDの配布を始めた。学生が自宅から電話回線で利用できる準備が進んでいる。
山口東京理科大学では新入生全員にノートパソコンを持たせインターネットを利用した独自の情報教育が行なわれ、すでに学生が自宅から電話回線でインターネットを利用できる環境になっている。
<4>参考文献・資料
コンピュータを理解して21世紀の企業経営を考える『情報』の担い手を育成す る。 今や「計算」から経営上の「意思決定」まで応用範囲の広がったコ ンピュータシステムをよりよく使いこなすためには、ハードと利用 面の両方の知識をもった人材は不可欠といえます。経営情報学科は そのような「情報」のプロフェショナルを育てる学科です。 【今、なぜ経営情報学科?】 明星大学の経営情報学科が、従来の大学の”経営情報学科”と大きく違うのは、 利用者の立場から経営へのコンピュータの利用方法を研究していくだけではなく、 情報システムのしくみから理解できるような教育を行い、システム開発にまでタッ チできるような人材を育てているという点にあります。このため、電子情報学科 と共通する「コア科目」をカリキュラムの中心として、理工系の知識や技術を幅 広く修得できるようにしました。 企業におけるコンピュータの利用は単なる記憶装置や自動計算装置という段階 にとどまりません。今後は情報をもとに推論をしたり、経営上の問題を解決した りする「戦略情報システム」の導入が求められています。それだけに、コンピュー タについて十分なスキルをもった人材へのニーズは高まりをみせており、本学科 の役割も一層重要になるはずです。 【カリキュラムの特色】 経営と情報。この2つをバランスよく学ぶために、本学科では1・2年次の段階で マネジメントとコンピュータについてのさまざまな基礎科目を履修できるように なっています。 さらに3年次になると希望により、経営組織論や経営戦略論などを学ぶ「経営科 学・経営情報コース」と、簿記会計・外国為替・管理関係などを学ぶ「経営管理・ 会計学コース」などの専門コースを選ぶことができます。 【ゼミナール紹介】 3年次から必修となるゼミナールは全部で18あり、それぞれ10名程度の小グルー プで、きめ細かい指導が可能です。各ゼミで扱っているテーマも、「オペレーショ ンズ・リサーチ」「環太平洋国際経済関係」「企業組織と情報システム」「C言語、 LISP言語」など、バラエティに富んでいます。どのゼミもウインドズ搭載のパソコ ンを使用し、設備の面にも力を入れています。また、学生と先生が合宿を行うなど 一体となり、取り組んでいます。 【施設・設備の紹介】 多くの企業で採用されているユニックスシステムと、MS-DOSによるサ ブシステムを演習用に揃えています。 【卒業生の進路】 コンピュータの経営への応用は大半の企業にとって重要な課題であ り、これに伴って本学科の卒業生も多方面での活躍が期待されています。 (平成8年3月1期生卒業予定) ■情報処理演習 統合型ソフトウェア、日本語ワープロ、表計算、プログラミング言語な どパソコンの基本的な操作方法を学びます。 ■経営学総論 経営の基本と、現在抱えている課題について、実際のマネジメント経験 に基づいた講義を行います。 ■解析学 情報関係分野に必要な論理的思考方法や判断力を身につけるために、 「集合の基礎概念」などを中心とした数学の講義を行います。 ■確立統計学 表計算ソフトと関連づけながら、確率統計学の基礎的な講義を行います。 ■マーケティング論 企業の顧客および市場への対応、競合対応の基本的な考え方、マーケテ ィングの条件と手法などの基礎理論と実例を学ぴます。 ■経営組織論 経営組織論の発展と系譜、組織構造、組織行動、組織戦略、組織と情報と の関わり、組織の動態化と人間化、組織文化、経営組織の国際比較、な どをテーマに講義を行います。 ■経営戦略論 企業が長期的な目標を達成するためにどういう手段や方策をとればいい のか、総合的、論理的、系統的に分析し、検討していくのが経営戦略論で す。本講義では経営戦略を考えるうえで、基礎となる論理を学習します。 ■管理会計学 組織体の経営計画や統制および意思決定のための会計情報システムにつ いて、その歴史と現状を学びます。 ■外国為替論 「為替相場はどう動くのか」「銀行や企業の為替ディーラーはどう対応操 作するのか」を専門用語を交えながら解明します。 ■情報システム論 ■データネットワーク概論 ■データベース概論 ※本学科では情報学部のもうひとつの学科である電子情報学科と共通の コア科目を設け、コンピュータに関する理解を深めることができるよう にしています。(講義の内容については電子情報学科の解説を参考にし てください) ご意見・ご希望は下記までメール下さい。 www@cc.meisei-u.ac.jp