選択外国語

外国語は英語だけでよいのだろうか?


   高校までは外国語教科で履修するのは英語とほぼ決まっています。多くの場合、英語以外の外国語を学ぶチャンスが与えられるのは大学になってからです。

   本学の大学共通科目外国語では、英文学科の学生はドイツ語、フランス語、中国語、韓国語より1言語を選択して8単位修得することが卒業要件となっています。英文学科以外の学生は、これらの外国語に英語を加えた5言語から一つを選んで8単位まで修得しなければなりません。1,2年次で自分が選択した言語を8単位修得後、3,4年次で別の言語を履修することもできます。

   英語が重視される背景に世界唯一の超大国アメリカの存在があります。しかしながら、イラクとアフガニスタンでの軍事介入の限界と、2008年秋のリーマン・ショック後の景気低迷で、米国の地位は相対的に低下しつつあります。その一方で、中国やインドなどの新興国が日本や米国などの先進国に比べて相対的に高い経済成長を続けています。世界は一極集中というよりも多極化へと向かっています。そのような世界においては、当然のことながら多様な文化と言語の存在を前提としなければ物事は始まりません。

   今後の世界情勢を展望すると、英語だけを学ぶ時代は終わったということになります。国連の公用語が英語、ロシア語、中国語、フランス語、アラビア語、スペイン語の6つで、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語などは含まれていません。とても公平とは思われない国連のあり方に異議を唱える国が出てきてもおかしくありません。現在のところ確かに英語はビジネスを行う上で便利な道具ではありますが、だからと言って英語を国際共通語として認めるということにはなりません。

   従って、外国語の選択肢に英語だけでなく、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語がある本学の共通科目外国語のカリキュラムはまだ健全だと言えます。スペイン語、イタリア語、ロシア語なども選択肢に含めたいところですが、履修者数がある程度見込めないと実現は難しいでしょう。過去においてロシア語を開講していた時期もありましたが、履修者が5名以下となり閉講となりました。本学では、大連外国語学院との交流から中国語が、隣国との交流の重要性と韓流ブームから韓国語が、選択外国語に加わった経緯があります。

2012/02/29







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